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プリンは囮 ページ40
「ここじゃない？」
「おお、美味いなぁ」
「あんた外壁まで食べるつもり…？」
お店に着いて中に入ると、アンティークで
お洒落だった。
メニュー表を開いて、吟味する。
治の方を見れば、目がキラキラしていて。
「おぉ…っ！どれもええなぁ……！！」
やっぱり双子は似てるなと改めて感じた。
「好きなの選びな〜」
見た目の割に安いから何個か頼めそう。
「これと、これとー、あとこれ！」
「三つも食べるの？」
「全部半分個やで？」
へえ、半分くれるんだ。お弁当はくれないのに。
珍しい…そう思いながら注文して、少し足を緩める。
駅からあんまり直視してなかったけど、
「…イケメンで服装のセンスなかったら、
面白かったのになぁ」
普通って感じでなんかムカつく。もっとダサくあれ。
「なんや、えらい酷いこと言うやん」
ワックスつけてるのかな、髪型がいつもと違う。
格好良いじゃん。
「A、今惚れとるやろ」
………………無視しようかな。
「なんや、照れてなんも言えんくなったか？」
その時、注文したプリンが来て。
私はその一個を片手に取った。
「これ、全部私が食ってもいいんか？？あ？」
「それはあかん！かんにんや！許してくれ！」
治はもっとおっとりしてるかと思ったけど、
やっぱ同じDNAだった。
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作者名：レモンさん | 作成日時：2021年1月6日 17時
