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本当の所は隠しておいて ページ22

悪寒が走った。
次の出来事は、一瞬だった。






「ッ⁉倫!?」
『どうしたん?』






倫は物凄い形相をしていて。
部屋のドアを閉めたかと思えば、






ベッドに座っていた私を押し倒した。
「倫っ!!ちょぉ、なにすん…!!っ馬鹿!!」





治君との電話を切りやがった、こいつ。
「……」






私は確実に戻された気がした。
「お前…治好きじゃないでしょ」






「倫、落ち着いてよ…なんで焦ってるの」
「っ………お前のせいだろ」






なんだか、虚しくなって、喉が詰まった。
「なぁ、どうなの?好きなの?」





好きって、言ったらなに?
君はどうするの?






きっと、なにもしないんでしょう。
だって君のことだから。






「っ少なくとも、治君は…」
彼は、違うよ。他とは違う。






ゆっくり、優しく、私に堕ちてくれる。
心地良いの。だって…






「私の、こと、名前でっ呼んでくれた…」
私だって、寂しいの。






君なら分かるでしょう?
「A、って…私嬉しかったっ」






大きな涙が溢れて止まらなかった。
けれど、瞳は倫を見据えていて。






「倫っ…」
「………A」






今更遅いよ。
「ごめん」







「俺じゃ、ダメ?」
私は何も言えなかった。






ずっと隣にいたのは君だったから。
ねぇ、なんで私に協力してなんて言ったの。






本当は凛ちゃんなんてどうでもいいんでしょう?
そう言ってよ。




「好きじゃないって、言って。
彼女の事、好きじゃないって言って」






全部、私の為だって。
倫は黙ったまま、私をじっと見つめていた。






治君からの着信音が、鳴り止まなかった。

なんでそうなるの?→←らしくないよね



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作者名:レモンさん | 作成日時:2021年1月6日 17時

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