溢れ愚痴 ページ13
昨日はよく眠れなかった。
朝起きた時は倫はもう部活で居なくて、
朝私を出迎えてくれたのは倫の飼い猫だけだった。
「あー辞めたい」
今日も空き室を占領してのんびりしていた。
最近聞くのは愚痴ばかり。
…もちろん倫の彼女の。
「だから、私に恋していいよって」
「性悪と付き合う趣味はない」
「失礼な」
私と付き合ったらそんな苦労しなくて済む。
「世の中不平等なのよ、慣れなさい」
私は長机の上に横になった。
「おい…見えてる」
横になったことで見えたのか。
「角名君のえっち」
いつもの事で、倫はもう何も言わなかった。
まぁ、こんなの相手にしてるほうが面倒か。
窓から刺す木漏れ日が心地よくて、眠くなってきて。
私は眼鏡を外して目を瞑った。
視界がぼやけて何も見えないから、
適当にいそうな位置に声をかけた。
「倫…倫?」
「A、LINEで凛に呼ばれたんだけど」
うわぁなにそれ、修羅場?
「……行ってきなよ、私は五限サボるわぁ〜」
欠伸と同時に、私はまた目を閉じる。
ガララ、と音を立てるドア。
五限をサボる気はないけど、
今寝たら本当に一時間寝そう。
そう思いながら、うとうとしていた。
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作者名:レモンさん | 作成日時:2021年1月6日 17時