世界に飛んだ ページ1
noside
「はぁ……姉さんもここらへん私の部屋でもあるんだから、本散らかさないでよ〜！！」
そう言いながら、そこらに散らばった本を片付けているのは春咲メリアという少女だった
後でこの本見ようと置いてある本は高く積み上がっていた
そして、一通り片付け終わり
メリアがその一番上の本を見ようと手に取り、本を開いた瞬間
本の栞の様な物がヒラリと太腿に落ちた
それをメリアが拾い上げると、次は本が光って
その光を放つ本へ吸い込まれるかの様に、メリアはその部屋から忽然と姿を消した
目を覚ますと、そこはいつもの部屋では無く、建造物も、人の衣類、動物などありとあらゆる物全てが自分の居た世界とは、違く酷く困惑した
？「お主は誰じゃ？」
なにか、お高そうな衣類に見を包んだ老人に、そう声をかけられたのだ、当たり前であろう
だって道行く人達に言えば、こちらの方が格好が異色というものである
「えっとぉ………春咲メリアです。」
？「ほぉ、春咲というのじゃな？どうしたんだ？その衣服はどこに売ってるのかの？」
「しま○らです。」
？「はて…？その名の様な店はここらになかったが、もしやお主種族は何じゃ？」
そう、種族を聞かれたいつもなら、当たり前に人間と言えたが周りには人間は少なく、猫耳の生えた子供やその親、エルフの様に耳の尖った男性
差別にはなるかもだが、人間には到底見えない容姿をしている者もいた
その為少し恐怖を感じながらもメリアは
「人間です…」
そう答えた
？「そうなんじゃな………やはりか、昔来た一人の人間もそんな事を言っておったわい。
ここで人間が生き抜くのは大変じゃろうが、頑張るのじゃぞ？」
「あの、お名前をお聞きしてもよろしいでしょうか？」
去ろうとした老人に勇気を持ってそう発した
？「わしの名は、菘じゃここの国王をしておる。よろしく頼むぞ？」
その名を聴いて安心したのか、メリアは別の場所に足を向けた
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