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獣が九匹 ページ10

あれから朝御飯を食べてしばらく経ち、私は実家に戻って荷物を取ってくる事にした。

え?そのまま帰ってこなければいいじゃんって?


いや、それは無理だね。

何故なら、志麻さんが.....



「不審者とかに会ったら大変やろ。俺が着いてくわ」



って言っているから。


大丈夫ですって言ったんだけど。

駄目って言って聞かないからもうしょうがない。


はあ、と溜め息をつきながら姿見を確認し、玄関へ向かう。

その姿見には、どことなく安心している私の顔がはっきりと映っていた。





電車で数十分。ようやく私の家の最寄り駅に着いた。


意外と近くてびっくりした。

辺りには見慣れた景色が広がっている。

たった一晩居なかっただけなのに、こんなにも懐かしく感じる物なのか。


というか、そんな事より、親になんて言おう。


私が考えながら歩いていると、あっという間に実家についた。



「着きました、志麻さん」

「へー、ここがAちゃん家か〜」

「ん、親の車がない?」



という事は、居ないのか。



「なら流石に家の前で待ってもらうのはあれなんで、どうぞ」

「やった!Aちゃんの家に入れる!」



さりげない一言にドキッとしてしまった。

多分、素だけれど。



「お邪魔しまーす!」

「ただいまー、って、本当に居ないのか.....」



家の中は静まりかえっていて、人が居る気配は無かった。



「ココア淹れますね。それともお茶が良いですか?」

「それじゃ、ココアで」



ゆっくりとココアを淹れて、志麻さんに持っていく。



「どうぞ」

「ありがと」

「じゃあ準備してくるんで、待ってて下さい」



そう言い残して、自分の部屋に向かう。


自分の部屋に入ったら一気に疲れが襲ってきて、ベットに倒れてしまった。



「はぁぁああ.....」



何で受け入れてしまうのだろうか。

自分でも分かっているのに。



「とりあえず、準備しよ」



クローゼットから服を取り出し、教科書やらを一通りバッグに入れた。


それからしばらくて、



「準備終わりましたよー」



リビングに行くと、志麻さんは寝ていた。



「寝ちゃってる」



志麻さんの顔を覗き込むとかなり整っていて、綺麗な顔だなぁと思った。

これもきっと志麻さんの魅力なんだろうな。


志麻さんを起こす事も忘れていると突然、


ピーンポーン


と、家のインターフォンが鳴った。


誰だろうと思い出てみると、そこには、





「よっ、A」









私の幼馴染みが........朔夜が居た。









.

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ハルヒ(プロフ) - 面白いですね!これからも頑張ってください!楽しみにしてます! (2019年2月14日 1時) (レス) id: 39dbe5e930 (このIDを非表示/違反報告)
瀬菜(せな)@こたぬき(プロフ) - ゆゆたそさん» ありがとうございます!これからも頑張ります! (2019年1月28日 19時) (レス) id: 4540c0c235 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆたそ - この作品好きです!これからも頑張って下さい!更新待ってます! (2019年1月28日 19時) (レス) id: 6418246606 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:瀬菜(せな) | 作成日時:2019年1月27日 10時

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