Colorless. (ページ43)

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-43-YG ページ43

「ねぇ...」

「...私、手紙なんか送ってないよ？」

ゆっくり体を起こすA。

YG「...ごめん、起こした？」

「...ねぇ、私じゃないよ？それ」

手紙のことだ。

全部聞いてたのだろう。

YG「...じゃあ、誰が」

「...初めて知った。ユンギが手紙を書いてこと...」

YG「俺、嫌われたか、もう忘れられたと思ってた。一度も返事が来ないから...そしたらさ、来たんだよ。一度だけ」

「...私のことを忘れろって？幸せに過ごしてるって？」

Aは、
もしかしたらまだ忘れてるかもしれないと頭を悩ますが、

やっぱり送ってないと。

「...そんなこと書く訳ない」

YG「...今はいいよ、頭抱えるな」

「...ねぇ」

YG「ん？」

Aは俺の手を握る。

「ごめんね」

YG「なにが？」

「...手紙、ちゃんとくれてたんだね。私も、ユンギから嫌われたか、忘れられたと思ってた。ずっとずっとユンギを恨んでた。もし、その手紙が私の手元に届いてたら...私たち今頃もっと幸せに暮らしてたんだろうね。お互いを恨まずに済んだんだよね」

YG「...お前が苦しまずに済んだ」

「ううん、こうやってユンギにまた会えたからいいの。たぶん、みんなして捨ててたんだと思う。だって、一度も私に手紙とか郵便物とか届いたことないもん。だとしたら返事を書いたのは...もしかしたら」

「オッパかも知れない」