-24- YG ページ24
高校を卒業してすぐ、ソウルへ出た。
Aの親戚の家を訪れてから
すでに3年は経っていた。
経済力も 手ががりもない俺には
急にソウルに出る事は 不可能だった。
そして ソウルに出るも 途方に暮れていた。
Aと離れて 一体何年経ったのか
分からなくすら なっていた。
そんなある日 貯めたお金が危機になり
アルバイトを始めた。
普通の サムギョプサルのお店。
そこで一つ下のホソクと出会い。
ホソクとは音楽のことで意気投合。
家に泊めたり 遊びに行ったり そんな仲になった。
これが 俺の終わりの見えない生活に 光を差してくれたんだ。
ホソクの父の経営するライブハウスに誘われ なんとなーく行ってみた。
この日がまさに 運命の日。
あいつが俺を "最低なやつ" 扱いをした日だ。
俺は Aの顔はもちろん、
" 声 "
" 歌い方の癖 "
" 仕草 "
色んなことを覚えていた。
だから 確信するのに時間はかからなかった。
なんて 声をかけよう。
どんな顔をしよう。
緊張でドキドキしながら
迷った挙句 昔の刺々しい自分を演じてみた。
...それが 間違いだったのかもな。
確実にAなのに
確実に その指輪は 俺があげたやつなのに
なにもかも 覚えていないようだった。
俺は 自分を責めた。
あの時 俺がAを救えていたら...
一緒にいれたなら...
今頃... は。
結婚しようって 言ったのにな。
俺だけが 過去に縛られてたんだな...
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作者名：MIN | 作成日時：2015年5月9日 0時
