# ページ33
「…危なかった、わね。」
猛ママはお買い物に出かけたみたいで、玄関の鍵を閉める音が聞こえる。
それを確認してから、漫画本を本棚へ戻した。
振り返ると、猛はベッドにうつ伏せに寝転がっているようだ。
おーい、と呼んでみても起きる様子はない。
銀色の髪の毛を撫でても、反応はない。
「…なに、寝た？」
どうやら本当に寝てしまったようで、壁の方を向いてすーすーと寝ている。
むっとして、猛の背中の上に座る。
何よ、家来ないかって言ったのそっちの癖に。
猛ママが来る前の甘い空気はどこへ行ったのか。
私だって気分が乗ってきてたのに。
「馬鹿。」
ちゅ、と長い襟足の間から覗くうなじに唇を落とす。
寝ちゃうなら、今日の私服もっと褒めておくんだった。
もう帰ろうかな、なんて思うけれどおばさんが帰ってこないと鍵閉めれないし。
漫画読もうかな。
それともえっちな本探す？
…それは私が傷つくからやだな。
もういいや、適当に漫画読もう。
そう思って猛の上から降りると、お腹に手が伸びてきた。
「え。」
そのままドサッとベッドに座り込む。
突然のことに頭が追いつかなくて、頭が回らない。
そしてそんな思考のまま、猛に押し倒される。
「起き、てた…の…？」
相良「あぁ、まァな。にしても、随分と可愛いことしてくれるねェ。」
「…寝たフリするから寂しかっただけですー。」
話はいいから早くしてよ、なんて。
そんな私の思いが届いたのか、するりと伸びてくる手。
今度こそ、私と猛は甘い時間に溺れた。
終わり
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愛菜(プロフ) - おはようございます！お話読ませて頂きました。ついに姐さんに認定されましたね！！そしてノンブレスでお説教はさすがです！！やはり狂犬の飼い主はﾋﾛｲﾝちゃんしか勤まりませんね(笑)更新ありがとうございました。 (2020年10月3日 6時) (
レス) id: ec8eca325c (このIDを非表示/違反報告)
さとう。(プロフ) - 桜さん» はじめまして。ありがとうございます！馴れ初め話は書こうと思っているので、楽しみにしていてください！笑 (2020年9月29日 19時) (レス) id: 35e1b11f9c (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - はじめまして！いつも更新を楽しみにしています。年上彼女に弱く甘い相良と彼女の馴れ初めも気になるとこです。 (2020年9月29日 6時) (レス) id: 99f07585ca (このIDを非表示/違反報告)
さとう。(プロフ) - 愛菜さん» わー！コメントありがとうございます！私も色んな方の作品を読んできて、年上彼女の設定は見たことがなかったので書いてみたいなと思い書いてみました…！智司くんは年上の方に丁寧なイメージがあったので、さん付けです笑 (2020年9月27日 22時) (レス) id: 35e1b11f9c (このIDを非表示/違反報告)
愛菜(プロフ) - こんばんは！お話読ませて頂きました。年上彼女設定は見たこと無かったのでこのお話も出会えて嬉しかったです！！これからもお話楽しみにさせてもらいます↑↑後、片桐くんのさん付けが可愛かったです(笑) (2020年9月27日 21時) (レス) id: ec8eca325c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さとう。 | 作者ホームページ：
作成日時：2020年9月23日 17時
