大菅←影 ページ2
─side*影山─
知ってる。
キャプテンが菅原さんを好きなことも、菅原さんがキャプテンを好きなことも、二人が付き合ってることも。
全部全部知ってる。
でも俺は、そんな菅原さんが好きなんだ。
キャプテンにしか見せない笑顔、キャプテンにしか聞かせない声、キャプテンにしか言わない言葉。
それを全部全部欲しいと思う俺が独占欲にまみれて醜いというのも、とうの昔に判りきっていた。
＊＊＊
「影山ー」
菅原さんが俺を呼んだ。
その笑顔が俺だけに向けられたら──そう考えるだけでゾクゾクする。
「影山？」
「すみませんっす、今行くっす！」
コテンと首を傾げる仕草。
それも、俺だけのものにしたい。
いくら菅原さんがキャプテンのものであっても……。
＊＊＊
放課後。
「影山、今度のメンバーの事で話がある。残ってくれるか？」
キャプテンが俺に言った。
「うす。判りました」
俺は日向に先に帰っておくように良い、キャプテンと二人で残った。
＊＊＊
話の間中、まったく話も入ってこなかった。
「影山？大丈夫か？」
「………イイエ」
正直限界だった。
一日で一番菅原さんの傍に居れる人の傍に居ることがどれだけツラいか。
俺はどれだけ頑張っても、キャプテンには勝てないんだ。
「俺、正セッターの座より菅原さんが欲しいんす」
「スガ？流石に俺もスガを渡すわけには──」
＊＊＊
気付いたときには、一人だった。
目の前に広がるは緋。
キャプテンから俺が暴き出したものだ。
「あれ……？もう終わりっすか、キャプテン」
キャプテンは返事をしない。
「菅原さん奪うっすよ」
それでも答えない。
「もう、菅原さんを俺のものにするっすから」
＊＊＊
返り血がジャージにベッタリ付いたままだったが気にせずに真っ直ぐ菅原さんの家へと向かった。
「はーい」
インターフォンを押すと愛しい声。
あの声が俺だけのものになると考えるだけで興奮する。
「影山──」
菅原さんが短く悲鳴をあげた。
そりゃそうだろう。
目の前に返り血の付いたジャージを着た男を見たら誰だってそういった反応をするはずだ。
「菅原さん」
「かげやま………っ」
カタカタと震える菅原さんに一歩、近付く。
腰を抜かして座り込む菅原さん。
そんな姿でさえ愛おしくて。
「貴方を、俺のものにしに来ました」
「や………だいち、」
嗚呼、菅原さん。
俺の前でその名前出して良いと思ってるんすか。
「馬鹿な人……」
俺は、菅原さんを抱き締めた。
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うさぎ - リクで白鳥沢の川天お願いします！結構甘めのがいいです！ (2019年7月22日 23時) (
レス) id: 9f09464d20 (このIDを非表示/違反報告)
ノヤさん(♀) - リクエストです！青城の京矢か金国、お願いします！ (2017年5月29日 15時) (レス) id: 6ac2ba7a16 (このIDを非表示/違反報告)
はっち - って言うか、青城の誰か×及川さんが読みたい！ (2016年10月27日 21時) (レス) id: 72ebb66f47 (このIDを非表示/違反報告)
はっち - あの...リクエストします、松花って書けますか？ (2016年9月30日 22時) (レス) id: 72ebb66f47 (このIDを非表示/違反報告)
琴音(プロフ) - リクエストしてもよろしいでしょうか？影月が読みたいです！お願いします！！ (2016年9月12日 23時) (レス) id: f6f0a39ef9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：宮瀬幸雲 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/sugamiya057/
作成日時：2016年7月31日 16時
