【歌い手】兄を探していたら海賊になりました。【浦島坂田船】 (ページ9)

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兄を探して８日目ページ9

やまだぬき｢キュウ…？｣

貴『やまだぬちゃん…

ごめんね、急に人が助けられたと思ったら仲間になるだなんて。混乱してるでしょ？あ、それとも起こしちゃった？』

首を振っている、否定しているらしい。頭を撫でてみたら気持ちよさそうにした。

貴『(ふわふわ…)』

やまだぬちゃんを抱っこしてみても全く嫌がらなかった。

貴『少しだけ…甘えさせてね。』

船の柵にもたれて泣きながらやまだぬちゃんを優しく抱きながら目を瞑っていたら、

いつの間にから眠りにおちそうになっていると、

誰かの足音がしたと思えば、毛布をかけられ頭を優しく撫でられた。

貴『(誰か非番でもいたのかな…みっともない姿見せちゃったな。)』

目を開ける気力すらなく、そのまま眠りにおちた。

ーーーーー

貴『…ん…、朝…』

そのまま寝てしまったらしく朝日が昇り、その光で起きたらしい。

まだやまだぬちゃんは私の腕の中でスヤスヤと眠っている。

ポケットから懐中時計を出し、針が4:37を示している事を確認した。

ちなみにこの懐中時計は、私は白っぽいシルバー、兄ちゃんはゴールドとお揃いのものを持っている。

今は年が経ってくすんだシルバーとなっているが、唯一兄ちゃんを感じられるもので、未だにお守りのように大切に使っている。

貴『(結構長持ちしてるよな…じゃなくて、まだ皆起きないよね。朝ごはん、作ってあげようかな。)』

昨日は未成年の私を気にもせず、これでもかというくらい酒を飲みに飲みまくっていた。

普段は全く飲まないと言っていたうらたさんはほんの少し、そして坂田は豪快に飲んでいたから、余程ハイテンションだったんだろう。

いつもやまだぬちゃんはうらたさんの横で寝ていると聞いた気がする…

起きて急にいないだなんて大騒ぎするだろうし、やまだぬちゃんを起こさないようにそっとおいてきてあげようかな。

ーー

貴『(確かここ…だっけ)』

違う、ここはキッチンだ。

貴『(いや、ここだな。)』

違う、ここはゲーム部屋だ。

てか海賊がなにSwi〇chとかWi〇Uとか、プレ〇テとかPCとかやっちゃってんの。