【歌い手】兄を探していたら海賊になりました。【浦島坂田船】 (ページ11)

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兄を探して１０日目ページ11

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実は私の旅の目的はもう一つある。

兄ちゃんの力は大きすぎるから、暴走すると自分で制御出来なくなるのだ。

そしてそれを制御する事が出来るのは、《心を開いている人》のみ。

つまり、私しかいない。 …はず。

兄ちゃんの力は世界の常識を覆し、禁忌を犯すもの。触れてはいけないところに触れる力。

皆のことを信用していないわけではないけれど、あまり口を大にして言えるようなものではない。

兄ちゃんが暴走する日が来るまでに見つけなきゃ。

私がいないとダメなんだから。

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セ｢うらたーん、そろそろ食料調達したいです。｣

う｢丁度この辺に島があるはずなんだけどな…｣

坂｢あっ！あれやない？！｣

志｢おぉ！結構栄えてて綺麗なとこやな！｣

貴『一応私は留守番しておく…行きたいのは山々なんだけどもし政府の奴らがいたらヤバいし…』

セ｢あれから髪色も変えてないん？｣

貴『うん。せっかく兄ちゃんと一緒だし、政府の奴らのために変えるだなんて癪に障るから。

ちょっと色素の濃さは違うんだけどね…』

志｢見た目別人になれるような魔法とかないん？｣

貴『生憎そんな都合のいい魔法ないんだよね～…』

う｢あ、じゃあ俺達の軽く身を隠すためのもの貸すわ。ちょっとついてきて。｣

うらたさんに言われた通りついて行ったら、皆の寝室についた。

う｢とりあえず色々あるから自由に使って！｣

貴『ありがとう。』

う｢待ってるから、慌てなくていいからな。｣

もう1度、次はしっかりと見てみたらウィッグにサングラス、帽子にフード付きロングコートなど様々。

貴『じゃあ…これでも借りようかな。』

割と目立たなそうな色素の薄い茶色のショートカットウィッグと、黒のロングコートを身につけた。

貴『お、おまたせ…！』

坂｢お、似合ってんで～！｣

志｢金髪ショートじゃなくて、茶髪ショートもええな…｣(ボソッ)

全-志｢『なにボソッとガチっぽく言ってんの？』｣

志｢え？ガチやけど？｣

貴『…』

志｢ごめんて、杖こっちに向けといて。｣