データ2 ページ3
俺の両親は俺が生まれた時こそ驚いたものの、容姿についてマイナスなイメージは持っていなかった
むしろ可愛い、とか天使みたい、とか言ってめっちゃ褒められた
アルビノは嫌な事じゃない、あなたにしかない長所だよって言ってくれた
俺は自分の事が大好きだった
幼稚園でも「まるでお姫様みたい」と褒められた
それが嬉しくて可愛い服が大好きになった
小学校に上がってからも俺は髪を伸ばし、真っ白のワンピースを着ていた
担任や周りの人からは色々言われたが気にしていなかった
明るく振る舞えば自然とそんな事を言ってくる奴はいなくなっていた
中学では髪を切りたくなかったから校則の緩い学校に入学した
そこでも俺は明るく振る舞い、アルビノを誇りに思っていた
でも周りの反応は違かった
小学校までとは違い、俺の容姿に一切触れてこなくなった
俺がアルビノだという事を言うと何故かバツが悪そうな顔をされた
周りの人は俺に関わろうとしなかった
そこで俺が周りとは違うと思い知らされた
それから何もかも嫌になり、学校に行かなくなっていった
両親はそんな俺を許してくれた
自分にだけは嘘をついちゃダメだと言ってくれた
俺は自分の家に引きこもるようになり、ずっと可愛らしい洋服に身を包んでいた
自分の好きな事を忘れないように
じきに中学を卒業し、通信制の高校に入った
その時にゲーム実況を知って、容姿に左右されないというところに感動した
そうしてゲーム実況を始め、今ではたくさんの友達に巡り会えた
そのお陰か時々外出するようになった
母親譲りの顔と華奢な体によって周りから女性扱いされる事が多い
外出すると言っても近くのコンビニとラーメン屋だし女性限定サービスの煮卵0.5個追加ってだけなんだけど
それでもみんなにはずっと姿を明かせないでいた
心から信頼はしてるけど何故か一歩が踏み出せなかった
変わらなきゃ、打ち明けなきゃ
そう思っていたけど…
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作者名：suga | 作成日時：2022年7月26日 5時
