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「……誰にも言わないって約束してくれる？」
「うん、約束」と私を見つめる彼の真っ直ぐな瞳がなんだか少し眩しかった。
そして、ポツリ、ポツリと話始める。
「私、好きな人がいて。ヒーロー科なのにって思うかもしれないんだけど、自分でもまさか好きな人ができるなんて思ってなくて。今日、その人が他の男子と話してる声が聞こえて。出久くんも話に参加してた、えっと、女子の中で誰がいいか、みたいなやつ。別に聞くつもりはなかったんだけど、やっぱり聞こえちゃって。無意識のうちに聞こうとしてたのかもだけど。それでね、その人は別の女の子のことを話してて。あ、好きなんだろうなぁって思ったの。ただ、クラスメイトって接点があるだけで良かったはずなのに、いざその人に好きな子がいるって分かったらすごく悲しくなってきて。それで、今の時間までは気をまぎらすためにも特訓してたんだけど、帰る時になったら、なんかそのこと思い出しちゃって。誰もいないからいいかなと思って泣いちゃったんだけど見つかっちゃった」
変な話だよね、ごめんと付け加えると、出久くんは、複雑そうな顔をしていた。
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作者名：あくあ | 作成日時：2018年5月10日 2時
