【3年A組】time limit 3【柊一颯】 (ページ9)

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あがってきたみんなに続いてシャワーを浴び、美術準備室へと戻ると

先生はいつものようにパソコンの前に座っていた

首元のタオルで髪を拭きながら先生に近寄ると

私に気がついたように顔を上げる

「あ、おかえり」

『ただいま

なんだか隣、騒がしいですね』

準備室の方からは軽快な音楽や

みんなの笑い声が聞こえてくる

「合宿みたいで楽しいんだろ

あいつらもまだまだ子供だな」

『ﾊﾊﾊｯ

ギリギリまだ高校生ですからねー』

そう言って笑っていると

先生は返事をすることなくコチラをｼﾞｯと見つめている

理由がわからず首を傾げていると

先生は目線をそらすことなくやっと口を開いた

「……なんか、いいな」

『えっと…なにが…？』

「んー？

色っぽいなあって」

『か、かか、

からかわないでくださいっ！

よくそんなこと真顔で言えますね？！』

「本心だからだよ」

『………わ、私もみんなのとこ行ってきます！』

「はい、ストップ」

そうして先生は

動揺を隠すために準備室を出ようとする私の手首をｻｯと掴んだ。

「髪、乾かしてあげるから座って？

風邪ひく」

『だ、大丈夫です！

というか、ドライヤーないんじゃ…』

「絵を乾かすのに使ってたやつあるだろ？

1個しかないから、あいつらには言ってなかったけど」

『でも、ほら！

私だけ乾かしてもらうのは申し訳ないし…』

「へー？じゃあ

他のやつらのも乾かしてやればいい？」

『………嫌です』

「じゃあ大人しくココ、座って」

自分が座っていた席を立ち

そこをﾎﾟﾝﾎﾟﾝと叩いて見せる先生に

私は大人しく従った