【3年A組】time limit 3【柊一颯】 (ページ43)

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柊《あなたは景山澪奈に

豪翔大学のスポーツ推薦の話を持ち掛けましたよね》

武智《……それがどうした？

俺は彼女の才能を高く評価した

だから、より良い環境を与えようとしただけだ》

柊《でも彼女は

…その誘いを断った》

武智《他に行きたい大学があったんだろ》

柊《違いますよ

あなたと豪翔大学の深い関係を知っていたからです》

金沢「なに？それ…」

里見「深い関係ってなんだよ…」

教室内は一気にざわめき

みんなの疑問の念が強まる

柊《見返りの報酬は

かなりの額だったんでしょうね？

あなたは

景山澪奈を豪翔大学に入学させることを条件に

多額の報酬をもらうはずだった》

武智《何を言ってんだよ、そんな…》

柊《景山本人から聞いたんですよ！》

先輩に確認をすると言っていた澪奈はおそらく

その先輩から武智先生と豪翔大学に関する情報を知ったのだろう

柊《あなたは

景山に断られてからも、説得を続けた

そして遂に

……禁じ手を使った

あなたは支度金と言って

景山に大金を差し出した》

武智《……何を言ってんだ…

そんなことするわけないだろ！》

柊《あなたは毎年一定数の生徒を豪翔大学に推薦入学させて

選手の活躍に応じて報酬を受け取っていた

でも

みんながみんな活躍できるわけじゃない

生き残れるのはほんのひと握りだ

じゃあ！

残りの生徒はどうなっているのか！

……調べてみたら

あなたの推薦で入学した生徒の9割が

大学を1年目で退学してました

あなたは

活躍した生徒に対して多額の報酬を貰う一方で

1年目に結果を残せなかった選手には

強制退部、授業料免除の撤回など

選手に苦しい契約を交わしていた》

武智《なんでそれを…》

その言葉に私は華と瀬尾くんを見やると

2人とも愕然とした様子で何処か一点を見つめている

溢れ出しそうになる涙を堪える彼らに

みんなは酷く心を痛めた

柊《彼女は、それを知ったから

あなたからの誘いを断った

そしてあなたを、訴えようとした！

……あなたはそれが明るみになることを恐れて

景山を陥れるフェイク動画をベルムズに…》

武智《ふざけんなっ！！》