. ページ27
涼音の姿を見ていたたまれなくなったのか
数人が立ち上がり静止を促した
小宮山「もういいじゃん！しょうがないでしょ？！
結果やってなかったんだから許してあげなよ！」
中尾「そうだよ！
涼音だって反省して…」
柊「目を覚ませ！！！！」
先程まで涼音に宛てられていた怒号が
今度はコチラへと矛先を変える
柊「何がしょうがないんだよ
おい
何を反省してるんだよ！！
……お前ら、いい加減目を覚ませよ…
変わってくれよ！！
何がいけなかったのか！
上辺だけで物事を見ないで！
よく考えるんだよ！
目の前の起こっているものを
ちゃんと目で受け止めて！
頭に叩き込んで！
……胸に刻むんだよ…！
お前ら
それをしないから
何回も何回も同じこと繰り返すんじゃねえのか？
本質から目を背けたらダメなんだよ！」
先生が言ったのは極当たり前のことだった
社会に必要なモラルと言うものか
リテラシーにも似たものなのか
だが、私たちは
そんな当たり前のことを日常では忘れている
柊「なあ水越！聞いてんのか！
お前に言ってんだぞ！
ちゃんと頭にたたき込んだか！
なあ？！
ちゃんと胸に刻んだか！
聞いてんのか！！」
何度も涼音の頭上を叩く先生の姿は
生徒たちには恐怖そのものであっただろう
柊「……お前たちは
もう感情に任せて過ちを犯せる年じゃないんだよ
それが許される年じゃないんだよ！
考えて！
考えて考えて！
答えを出すんだよ！！
…だからもっと…
だからもっと！
自分の言葉に！
自分の行動に！
……責任を持てよ…」
そう言って再びコチラに向き直った先生の言葉は
私たちの胸に強く刺さった
高校を卒業し
それぞれが社会へと足を踏み出す
もう誰かが守ってくれるわけでもない
自分の言動の一つ一つが
全て自分の責任となる
柊「いいか
お前のたわいもない言葉ひとつで
誰かを救うことができるかもしれない
でもその一方で！
……傷つく誰かがいるかもしれないってことを忘れるな
お前の言葉ひとつで！
簡単に！
命を奪えるってことを忘れるなっ！！
いいな！」
怯えながらにもしっかりと頷いた涼音を見て
先生は彼女を解放した
柊「……お前らも、絶対忘れんなよ」
そうしてまた眼鏡を外すのだ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 450人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
柊一颯LOVE - 佐藤さんの作品を毎日楽しみに見ています私は柊一颯が大好きです主人公さんと柊一颯の絡みを沢山書いてくださいね私は佐藤さんの事を応援しています頑張ってね (2020年1月3日 22時) (携帯から) (
レス) id: 0760400581 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：佐藤。 | 作成日時：2020年1月3日 21時
