. ページ25
水越「……私は水泳が好きだった…
誰よりも努力して来た…
…なのにどうして……」
坪井《水越…》
水越「私が蓮と付き合ってることにムカついたんでしょ！？
自分に靡かなかったから、私を切ったんでしょ？！
澪奈に対しても！
自分に気がないってわかったから私と同じように追い詰めた！！
違う…？
……黙ってないで何とか言いなよ！！」
その場にいる全員が坪井先生の返事に固唾を飲み
沈黙を続けていると
聞こえてきたのは坪井先生の声ではなく校長先生の声だった
市村《それは違います
……坪井先生
本当のことを伝えるべきだと思いますよ》
水越「何、本当のことって…
何が違うっていうの…？
言ってみなよ！」
坪井《……確かに…
お前は誰よりも努力してた…
毎日毎日
暗くなるまで泳ぎ続けて…
筋トレもして…
俺が教えて来た中で、一番頑張ってたよ
……でもな
それがいけなかったんだ》
水越「……どういうこと？」
坪井《……あの日…
お前が練習を休んだ日…
お母さんから連絡があった
"一緒に医者の話を聞いてくれ" って…
……それで、病院へ行ったら
お前が…
運動誘発性の致死性不整脈だと告げられた……
このまま運動を続ければ命を落とす危険がある……
……俺はお母さんから
お前を説得するように頼まれた
"自分が言えば
お前は無理してでも大会に出るだろうから" って…
でも…
俺が言っても同じだと思った…
……俺には
ああいうやり方しか思い付かなかった…》
水越「……なにそれ…
全部私の為だったって言うの…？」
坪井《でも結果的にそれがお前を苦しめていたんだな…
……本当に申し訳なかった…》
その言葉に
涼音は抱えた怒りの行き場をなくしていた
水越「ズルいよ…なんで今更…
そんなのないよ！」
だが
そんな涼音の悲痛な叫びは
パソコンを閉じる先生の手によって唐突に妨げられる
そしてその眼前には
また眼鏡が光っていた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 450人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
柊一颯LOVE - 佐藤さんの作品を毎日楽しみに見ています私は柊一颯が大好きです主人公さんと柊一颯の絡みを沢山書いてくださいね私は佐藤さんの事を応援しています頑張ってね (2020年1月3日 22時) (携帯から) (
レス) id: 0760400581 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：佐藤。 | 作成日時：2020年1月3日 21時
