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その声に先生は背後を振り向くと


隼人が振り下ろした鉄パイプを間一髪で避けた






柊「うお! あっぶな!」






それでもなお攻撃を続けようとする隼人達を目の前に


手を拘束され何も出来ない自分に涙が溢れそうになる




見ると隼人の鉄パイプが先生の頭を襲い


そこから血が溢れている




その一瞬


ふらついた先生に再度鉄パイプを振り下ろそうとした隼人に


口が勝手に動いた




『隼人っ!お願いだからやめて!』




この声が届いたのか


先生の頭に落ちる手前で鉄パイプは動きを止め


先生はその隙に隼人の足元に蹴りを入れ


それを奪う






柊「形勢逆転だなあ、おい


どうする?」






ニヤリと口端を上げて問う先生に


隼人達は諦めたように俯くと


それを見た先生は鉄パイプを引きづって廊下へ出た






柊「……須永、その手を離せ」






私の体を拘束していた須永くんに鋭い眼光を浴びせると


それに屈したように須永くんは手を離した




緊張が解かれ床にへたり込むと


先生は開放された私を見て足早に何処かへと向かう




私は必死に足を動かし、先生の後を追った









柊「ざんねーん!!!!」






私の前を歩いていた先生の声の後に何かが壊れるような音が鳴り


美術室の中へ駆け込むと画材が床に散らばっている




恐らく先生が鉄パイプで殴ったのだろう。




先生の目線の先を見ると、そこには里見くんや兵頭くん達が立っており


準備室への侵入を企てていたようだった






柊「言ったはずだぞ




俺は、この日のために過ごして来た






次何かアクションを起こしたらペナルティーだからな」






先生がそう言うと


彼らは怯えた表情で足早に教室へ戻って行った









柊「…ハァッ…っ…」






プツリと糸が切れたように息をつく先生に急いで駆け寄ると


先生は私を安心させるようにまた柔らかく笑う






その表情はひどく儚い






「A、大丈夫だから


お前も教室に戻れ…」




『……救急箱、何処ですか』




「自分でやるから大丈…」


『私がやりたいんです




お願いだから…やらせてください』






先生は何かに驚いたように一度目を見開くと


救急箱のある場所を教えてくれた

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佐藤。(プロフ) - マドレーヌさん» ありがとうございます!本当に不定期すぎる更新で申し訳ないです…。頑張ります! (2019年10月11日 18時) (レス) id: e3ca0308e7 (このIDを非表示/違反報告)
マドレーヌ(プロフ) - とてもおもしろいです(*^^*)一気読みしてしまいました!これからも頑張って下さい♪応援してます(p`・ω・´q) (2019年10月4日 19時) (レス) id: c84dba5333 (このIDを非表示/違反報告)
佐藤。(プロフ) - 歌波さん» そうなふうに言っていただけて嬉しいです…!完璧なる自己満足作品ですが、これからもよろしくお願いします! (2019年5月3日 16時) (レス) id: e3ca0308e7 (このIDを非表示/違反報告)
歌波 - 神作をまたもや発見 (2019年5月3日 14時) (レス) id: b72e644e8b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:佐藤。 | 作成日時:2019年4月30日 18時

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