今日もキミのトリコ 1 【橙】 (ページ19)

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そしていつもグイグイと康二くんにアピールしているAちゃんだけど、こういう時は何故か大人しくなる。

普段と真逆っていうか

だから気になってどうしてなの？って聞いたら

「自分から行く時はなんとも思わないけど、向こうから来られると緊張しちゃって静かになっちゃう」

だって。

なんだかそれが可愛いらしくて「Aちゃんかわいー！」って頭を撫でたら怒られた。年上だぞって。

そんなことを思い出している間にAちゃんはどうやらメイクが終わったらしく、康二くんに話しかけている。

2人のやりとりを見ていたい僕は会話に紛れずケータイをいじって聞いてませんよアピール。

「康ちゃん終わった、ね、どう？かわい？」

向井「ん～…？て、ちょっと濃すぎん？」

「え？そうかな？？」

向井「そんな濃くしなくてええて、すっぴんでも充分可愛いんやから」

「…えっ！？ちょっ…！」

Aちゃんのびっくりするような、焦る様な声が聞こえ視線を向けると

康二くんが自分の手でAちゃんの口についてるリップを落としてた。

え？何してんの？(笑)

僕が目の前にいることわかってる？なんでそんなカップルみたいにイチャイチャしてんの？

流石にやばいでしょ(笑)ほら、Aちゃんも顔真っ赤っかだよ？

もしこれを色んな人にやってるんだとしたら康二くんは悪い男だね

でもまあきっと、Aちゃんにしかしないんだろうけど。

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