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真奈「そのさ、どう思った?」
「どう思ったって何が?(笑)」
真奈「それは、その、」
「おめでとう、って。素直に思ったよ」
そう言うと真奈はまた泣きそうな顔をする。
そんな顔にさせてしまうのは間違いなく私のせい。
「真奈は?照とはどうなの?」
真奈「どうなのって。会ってないよ」
「えっ…?」
サラッと言った言葉に思わず驚く。
まさか2人が会ってないなんて思わなかった。
「私のせい、だよね…」
あんなに仲良かった2人が会っていないのも、間違いなく私のせいで。
だけど真奈は顔をばっと上げ声を張り上げる。
真奈「ちがう!Aのせいじゃない!」
「真奈……」
真奈「私が会わないって決めたの。それに私Aの方が大事だから。」
真奈「だから自分のせいだなんて、絶対に思わないで」
そう言ってくれる真奈は、いつまで経っても私の1番の味方でいてくれる。
どれだけ真奈の存在に救われただろうか。
「ありがとう…」
真奈「それに、謝らなきゃいけないのは私の方」
「えっ?」
真奈「Aはさ、今幸せ?」
「…っ、」
真奈「ふっかと離れてから、ちゃんと前に進めてるの?」
そう話す真奈の声はどこか震えていた。
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作者名:chi | 作成日時:2021年3月4日 23時