DAY59 ページ12
Side JN
JN「A、入るよ」
返事はあえて聞かずに扉を開けた。
『何、ジン』
ベットに腰掛けてこっちを向いたAに真っ直ぐ歩み寄る。ベットに同じく並んで腰掛けると、Aがシーソーみたいにスプリングに押されて浮かんだ。軽すぎかよ。
JN「話す気は無い？」
とりあえず聞いてみた。なんだかもう、こいつには小細工は無駄だし、いっそ直球で。
『それをきいてお前が得することもないのに、なんで聞きたがるんだよ』
JN「そりゃあ、お前、..............わかってないの？」
『何が』
JN「お前が苦しそうだからだよ。寂しそうだからだよ。確かに言いたくないことはあるよ。人間なんだし。でもお前は、言わないこと自体がもう苦しいんだよ。気づけよ、お前は寂しがりやで泣き虫で、家族だって言ってこんなに大事にしてる俺たちに隠し事して怯えて、でも寂しくて、どこにも進めなくなってるんだよ、子供みたいに」
『だから、言ったところで、』
JN「なんで言ったところで、って決めつけるんだ。言ったこともないくせに」
『...............嫌われたくないから』
JN「嫌わない、ってなんども言ってる。信じられないの？家族なのに？」
『それは、』
JN「なあ、みんなは気づいてないかもだけど、俺は知ってるからね？お前がもう限界なこと」
『は.....』
JN「体に無理を続けてて、もうこのままじゃアイドルなんて続けていけないこと。どうせ兵役行くタイミングで脱退とか考えてるんだろ」
『な、なんで』
JN「別に誰から聞いたわけじゃないけど、何、図星？言っとくけど、俺にはバレバレだからね？弟たちにはうまく隠してるのかもしれないけど」
Aの表情から余裕が消えてく。
わかりやすすぎなんだよ、お前は。
JN「ねえ、どうせ後数年でリミットだから、お前はこのまま無理して隠し通して表面上幸せなエンドにしたいかもしれないけど、俺はそれ、許さないから。お前は家族だし、途中で抜けるのは許さないし、沈黙も許さない。吐けよ。それでも言えないなら、お前は家族なんかじゃない。ただのビビリには、何もついてこないんだぞ。知ってるだろ、A」
『...........お前には、わからないよ、ジン』
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星野あかり(プロフ) - このお話を書いて下さり本当にありがとうございます。このお話に出会えて､読むことができてよかったです。生きててよかった。 (9月3日 20時) (
レス) @page38 id: 743718b8cd (このIDを非表示/違反報告)
S - 更新ありがとうございました。とても素敵な作品で大好きです。この作品の登場人物は、私の心に実際に生きて、新しい話を読むごとに、その人生を歩んで行きました.最期まで幸せにしてくれてありがとうございます.私はこれからもこの物語の登場人物とすばる様のファンです (2020年3月22日 1時) (レス) id: 39cbc60f3e (このIDを非表示/違反報告)
青衣(プロフ) - 更新嬉しいです。戻ってきてくれてありがとうございます (2020年3月2日 20時) (レス) id: 13074a2c40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すばる | 作成日時：2019年6月3日 0時
