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降谷
笠崎が爆弾を見つけている間、僕は犯人捜しに向かう。
狙撃手は男だった。ガッチリした体型で、通気孔を入ることは難しい。
なら共犯者は女性で小柄。爆弾の知識を持っている。会場の移動先も知り得る人物。
「否、待てよ」
会場に爆弾を設置したのはいつだ？
会場が決まってそう時間は経っていないはずだ。
「逆か」
「移動先を知り得る人物ではなく、予測し指定出来る人物だな」
同じく思案していた赤井が言う。
「SPだ」
「僕もそう思っていたところです」
事態が事態なだけに首相はこう問うだろう。
SPが護衛しやすい場所はどこか。と。
そして爆弾を仕掛けたホテルの名前を言えばいい。最終的判断は首相だが、異例な事態なだけにそうSPの意見は曲げまい。
「笠崎、どうだ？」
「ひとつめの爆弾発見です。これより解体作業に入ります」
「気をつけろ」
「了解」
「赤井、女性のSPは？」
「彼女だな」
「行こう」
階段を駆け上る。
会場の扉には二人、SPが立っている。どちらも男だ。
「どいてくれるかな？」
「FBIだろうがここは通せない」
「なら力尽くで通させて貰おう」
かかってくる男を投げ腕を捻り上げる。挑発した赤井も難なく男を気絶させていた。
「女のSPは？」
腕を捻り上げながら彼に問う。
「彼女に何の用だ？」
「彼女が大統領を狙ってる」
「彼女は十年以上SPとして働いているんだぞ」
「大統領が替わったのは２年前だ。彼に不信感がないとは言えまい」
赤井が言う。
「…中だ」
「協力してもらおう」
「分かった」
僕らは会場に乗り込んだ｡
.
.
.
爆弾は三つあった。
今解体しているのが残りのひとつ。
乾いた音がイヤホン越しに聞こえる。心臓がキュッと縮まる。
(撃たれた撃った？)
ガタガタ物音と男の人の叫び声がしている。
怖くなった。もし降谷くんが撃たれたら。
(平常心、平常心)
「集中しろ。よく配線を見て、間違えたら死ぬぞ」
機動隊時代、松田くんからそんなことを言われたのだっけ。
「うん。笠崎は筋がいい」
萩原くんはよく褒めてくれた。
最後の配線を切る。
止まったタイマーを見てホッと息を吐く。
しかしその時、
「うぐっ」
発砲音と降谷くんの呻き声がした。
.
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世界の髪飾り(プロフ) - すっごく面白かったです…ありがとうございました！ (2019年5月21日 20時) (
レス) id: c72ec400e1 (このIDを非表示/違反報告)
四面楚歌(プロフ) - 完結、おめでとう御座います！楽しく読ませて頂きました！ (2019年5月19日 9時) (レス) id: 0dcecdf2b2 (このIDを非表示/違反報告)
堰白(プロフ) - 完結おめでとう御座います、とても面白かったです！ (2019年5月18日 22時) (レス) id: 232eaea278 (このIDを非表示/違反報告)
ぽん(プロフ) - とても面白く見させていただきました！！ありがとうございました！！！ (2019年5月18日 20時) (レス) id: 008e34b9a1 (このIDを非表示/違反報告)
豆腐戦士(プロフ) - 美咲さん» とっても嬉しくて、何度も何度もこのコメント読んでました(笑)執筆頑張ります(^^)ありがとうございます(∩´∀`∩) (2019年5月9日 17時) (レス) id: 74fa4ef45e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：豆腐戦士
| 作者ホームページ：
作成日時：2019年5月4日 20時
