【名探偵コナン】降谷くんはちょっと…【降谷零】

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「公安の人間がホテル全てを見て回ったんですよね？なのに何故爆弾が？」

「見てない場所が1カ所だけある」

「スタッフルームとかですか？」

「通気孔だ。警察は入れないからと言う理由で調べなかったようだが」

「私なら入れる」

「そうだ」

防弾チョッキを渡される。着用している間に赤井さんは部屋の通気孔の蓋を開けている。私はポケットにソーイングセットのはさみを忍ばせた。

「私、同期の二人と機動隊に配属になりました」

「君の同期ということは零くんの同期か」

「はい。チャラチャラした萩原くんと口の悪い松田くん。二人とも爆弾で死にました」

「怖いか？」

「いえ。ただ行くと分かったら降谷くんがどう思うのかなって」

「…無線を切ったのか？」

「はい。命令違反なのは分かってます」

「死ぬなよ」

「死にません。生きて戻ります」

脚立に足を掛けたその時だった。

「笠崎！」

降谷くんが部屋に入ってくる。開いた通気孔と脚立を見るなり、キッと赤井さんを睨む。

「これは赤井の企みか？」

「唯一探してない場所だからな。犯人は吐いたのか？」

「兎に角、笠崎に行かせられない。僕が行く」

「無理だ。肩幅の広い男には入れまい」

「もし爆弾があったら？死にに行くようなものじゃないか！」

「降谷さん、私は死にません」

「だから僕と代わるんだ」

「いえ、私が行きます。松田くんや萩原くんに解体の仕方は教わりました。狭い通気孔です。高度な爆弾は仕掛けられません」

「だから僕が行くと言っているだろ！」

「残念ながら私降谷さんより細いので。戻ったら私のお願いきいてくれますか？」

「死んだら一生口聞いてやらないからな」

「それは嫌だな。尚更生きて帰らないと」



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