【名探偵コナン】降谷くんはちょっと…【降谷零】

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降谷




「この前の仕返し」

そう笑った笠崎の顔が頭から離れない。

フニフニした唇の感触がまだ残っている。

笠崎が渡米し早半年。

筆不精で便りは一切来ないが、それが元気な証拠なのだろう。

だが、だがだが、あのキスはなんだ！？

どういう意味だ？本当にただ仕返しか？この前だからホテルでのキスのことだろう？

半年経ったというのに、笠崎は僕を悩ませる。

すると彼から電話がかかってきた。

「はい」

「Ｇ20の件、聞いたか？」

「はい。直ちに開催地を視察する予定です」

「実はアメリカ大統領の殺害予告がネットにあがってるそうだ」

「それも考慮し」

「ややこしいのはそれじゃない。FBIが協力を要請している」

「FBIが？ここは日本ですよ？」

「だが飲むしかないだろう。開催地は日本でも狙われるのはアメリカ大統領。放ってなどおけないだろう？」

「まあそうですね」

「帰ってくるぞ」

「はい？」

「笠崎Aが」



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警視庁公安部に向かえば赤井と笠崎、それからジョディやキャメルもいた。

「降谷さん、丁度今から捜査会議を」

風見を横切り、笠崎の前に立つと彼女の顎を掴んだ。

「君はよく半年も連絡せずに居られたものだな。上司に同期の帰りを知らされる僕の身にもなってみろ！」

ふがふが何やら訴えているので手を放す。

「私、定期的に風見さんに連絡してましたけど？」

「風見にしてなんで僕にしない！」

「降谷さんの連絡先教えてもらってません！」

「ならあの時聞け」

「あの時ってどの時ですか？」

「それは笠崎がネクタイを掴んで」

そこで僕は言葉を切った。

キスをした。なんて周りに知られたら大変だ。

「ゴホン、兎に角天下のFBI様で修業を積んだんだから君の活躍に期待するよ」

「今回は未然に防いでみせます」




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