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「テヒョンア、何してんの？」
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会社に寄ったついでにテヒョンが作業室にいると聞いて、顔だけ見て帰ろうと作業室を訪ねたら、机に向かって何かを一心に書きつけているテヒョンの後ろ姿が見えた。
「..............ジミナ？」
やや遅れて気付いて、驚いたように振り返る。
机には作業途中のパソコンが開かれたままで、歌詞でも書いてるのかと手元を覗くと、何かの裏紙にびっしり書かれていたのは、数列だった。
「え、何、勉強？円周率でも数えてたの？」
「...........もう、こうするしかないと思って」
茶化すように頭をわしゃっとかき回すが、返って来た声は暗い。
一体何をしてるのか、とよく数列を見ると、全部090から始まる11桁の数列で、一行ごとに一文字だけ違うところがある。
「..............ヒョンに来てもダメだったから、電話番号は自分で探そうと思って。多分、聞き間違えたとしたら090を除いたこの8つのうちのどれかだし、そんなにたくさん聞き間違ってもいないだろうから」
「..........え、なに、あのファンの子の電話番号、当てようとしてるってこと？」
そんなのは天文学的な確率になってしまう。
それをわかってるのかいないのか、いや多分わかってない。スーパーコンピューター案件だ。
それでもテヒョンはすぐに机に向き直ると、せっせと作業を再開していた。
「どのくらい、やってんの」
「..........二ヶ月前から」
「...............................................」
言葉が見つからなかった。ま、まじか。こいつ。
「..............それ全部を確かめることがどのくらいの数あるか、知ってる？」
「知らない」
「..............それ、」
「じゃあ他に方法がある？」
テヒョンは手を止めないまま言った。
「俺には他に方法が思いつかない。もっと頭のいい方法があるのかもしれないけど、俺はもう、これしか思いつかない。でも諦めないよ。ただ会いたいんだ。あの子に」
「あんなに短い時間で、どうやってお前をこんなに夢中にしたのか、気になるよ、ホント」
「.....................」
問いかけてみたけど、テヒョンはもう返事もしないほど集中していた。
最近、テヒョンは元気がないのもあるけど、いつも上の空でもある。
考えるだけで恐ろしいけど、もしかしたらそのファンの子を見つけるまでそうなのかもしれない。
「俺も、あってみたいよ、その子に」
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みうみう(プロフ) - 途中で何度か泣きそうになりました。ふたりの続きが読みたいです！公開される日を待っています (2022年12月18日 14時) (
レス) @page50 id: 1630532606 (このIDを非表示/違反報告)
さちか(プロフ) - 初めまして！すごく面白くて一気に読んでしまいました！パスワードはどうしたら教えていただけるのか知りたいです！お願いします！ (2022年1月4日 17時) (レス) id: 5256a55c8d (このIDを非表示/違反報告)
みらの(プロフ) - すみません！誤字りました！気になるのですが、パスワードってどうやったら教えていただからのでしょうか？ (2021年10月25日 22時) (レス) id: 5afcca0842 (このIDを非表示/違反報告)
みらの(プロフ) - こんにちは！凄く面白くてすぐ読んでしまいました！続きが鬼になるのですがパスワードを教えていただいてもいいですか？ (2021年10月25日 22時) (レス) @page50 id: 5afcca0842 (このIDを非表示/違反報告)
Dtpnjtwtvmt(プロフ) - 続編がパスワード……オーマイガーどうしよう (2021年10月12日 2時) (レス) @page50 id: e5b6025cac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すばる | 作成日時：2020年7月2日 18時
