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Side JK
急かされて立った最後のステージ。やっぱりヒョンの位置はAから少し遠くて、でもAはそんなことが目に入らないくらい、いつも通りいっぱいの歓声を呼んでいた。
さっきのことなんて忘れたかのように、観客の求める姿そのままを体現したみたいにステージに立ってた。
Aのパートなんて多分メンバーの中で一番少ないのに、歓声はAが一番大きかった。
そしてやっぱり、そこにいるのはAとは違う、何か「大きくて怖いもの」だった。
JK「ヒョン、Aのこと、怖いって感じましたか?」
SG「さっきのテヒョナの話か?」
歓声を背にステージから降りる中でそっとユンギヒョンに耳打ちした。
SG「あいつは元からちょっと怖いやつだろ」
JK「え、じゃあヒョンもステージの上のAのこと、」
SG「人が変わるとかはわかんねえよ。そういう「怖い」じゃなくて。歪で怖い、ってこと」
JK「歪......?」
SG「俺もよくわかんねえ。きっと本人だってわかってない」
どういう意味か聞こうとして、急いで戻って着替えたのか、楽屋から走って出てきたAが目に入った。
『あ、ユンギヒョン、グギ!すみません僕ちょっと、』
MG「今から飛行機でベルギーまで行くことになった!とりあえず今日で活動は終わりで、Aは写真集の撮影終わったら帰るから!バタバタして悪いな!」
ほとんど引きずられるようにAが出口へ消えていって、楽屋の扉からはあっけにとられたジニヒョン達の姿が覗いている。
RM「そ、そんな急に......」
JH「ジニヒョンは知ってたんですか?」
JN「知るわけないだろ、さっき決まったことなんだし」
さっきの喧嘩はまだ鎮火してないみたいで、二人とも声が尖っている。
JN「なんだよお前さっきから。何が言いたいんだよ」
JH「..............Aの口から、防弾少年団になりたい、って、一度でも聞いたことありますか」
JN「は?」
JH「Aはデビュー前、いろんな評価があったけどどれもいい評価じゃなかった。でも残った」
SG「そりゃあんだけ顔がよけりゃな」
JH「すごく努力してたことは僕が一番知ってます。でも結局選ばれたのはなんの努力もしてない分野で、だったんです」
JN「だから何が言いたいんだよ」
JH「......................Aはここに、望んで入ったわけじゃなかったんじゃないですか」
SG「は?」
すごく、怖かった。さっき見たAよりもずっと。
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watanuki - すばるさん» まだ始まったばかりだけど、採用していただきありがとうございます!もうワクワクが止まらない笑笑 (2019年7月23日 19時) (レス) id: 398ac4b0d3 (このIDを非表示/違反報告)
すばる(プロフ) - watanukiさん» リクエストありがとうございます!女体化楽しそう....! (2019年7月22日 13時) (レス) id: 7eb248740d (このIDを非表示/違反報告)
watanuki - リクエストいいですか?主人公が女体化する内容が見てみたいです(?)。あと、このお話ものすごく楽しませてもらってます!あ、その女体化した時の身長はジミンちゃんくらいがいいです。170近く?まあ超えるくらいがいいです。よろしくお願いします! (2019年7月22日 7時) (レス) id: 398ac4b0d3 (このIDを非表示/違反報告)
すばる(プロフ) - (名前)さん» 早速ありがとうございます!演技のお話考えてみますね!! (2019年7月15日 23時) (レス) id: 345011fa2c (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - やっぱり演技の話見てみたいです! (2019年7月15日 23時) (レス) id: 993ddb6aa8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:すばる | 作成日時:2019年5月21日 23時