4 ページ33
Side JM
JH「それは........ダンスするときの身体を使う感覚みたいなものがイメージ出来ないってこと？」
『いえ、そうじゃなくて.......僕を見る人が、僕をどう見たいのかが、わからない、っていうか』
午後からはボーカルラインのレッスンがあるのに、まだ練習室から帰ってこないAを呼びに来たら、ホソギヒョンと話すAの声が聞こえて、つい足を止めてしまった。
今日の練習、出来るだけAの横で教えられるようにしたけど、上手くいかなかった。
Aももちろん一生懸命なんだけど、Aのペースに合わせると自分も遅れてしまいそうで、満足に見てあげることができなかった。
毎日僕らと練習して、練習生の頃も合わせればいろんなダンスを踊ってきたはずなのに、どうしてここまでできないのか、正直わからなくて、前はその不自然なくらいの差に、練習不足を疑ったりもした。
でもAは手を抜いてる訳ではなかった。だから今聞こえてきたAの言葉にはその理由の一端があるんじゃないか。謎が多いAを知りたい。
JH「どう見たいのか.......？それは、やっぱり綺麗で可愛いAが見たいんじゃないのかな」
『本当にそうでしょうか』
JH「どうして？」
『ステージに立つ時、僕はみんなの望む姿とか、イメージとかが、なんだか手に取るようにわかるんです。ここでこんな表情をして欲しい、とか、ここで目を合わせて欲しい、とか』
Aの言ってる事はなんとなくわかる。確かにAはライブパフォーマンスになると人が変わったように輝く。ファンの歓声を意のままに操ってるかのように、動作一つ一つに黄色い悲鳴が上がる。
『僕は自分が特別だとは思っていませんけど、でもある程度はさっき言ってくれたように綺麗で可愛いじゃないですか。それって、僕の主観に関係なく世間の目に僕は綺麗で可愛い鑑賞品として認識されてる、ってことで』
JH「鑑賞品、って」
『ああ、悪い意味じゃないです。僕はむしろ、喜んで鑑賞品になる、というか。僕ってきっとそういう存在でしょうし。............僕、今のダンス、嫌いじゃないんです。グギやヒョン達はみんなかっこいいし。でも、僕がそこに当てはまろうとすると、なんだか歪に思えるっていうか.......』
歪。その言葉で表現されるAのグループにおける違和感は、確かにある。
ヒップホップを中心とした、カル群舞、パフォーマンス。
次ページ⇨
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1964人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
watanuki - すばるさん» まだ始まったばかりだけど、採用していただきありがとうございます！もうワクワクが止まらない笑笑 (2019年7月23日 19時) (
レス) id: 398ac4b0d3 (このIDを非表示/違反報告)
すばる(プロフ) - watanukiさん» リクエストありがとうございます！女体化楽しそう....！ (2019年7月22日 13時) (レス) id: 7eb248740d (このIDを非表示/違反報告)
watanuki - リクエストいいですか？主人公が女体化する内容が見てみたいです(?)。あと、このお話ものすごく楽しませてもらってます！あ、その女体化した時の身長はジミンちゃんくらいがいいです。170近く？まあ超えるくらいがいいです。よろしくお願いします！ (2019年7月22日 7時) (レス) id: 398ac4b0d3 (このIDを非表示/違反報告)
すばる(プロフ) - (名前)さん» 早速ありがとうございます！演技のお話考えてみますね！！ (2019年7月15日 23時) (レス) id: 345011fa2c (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - やっぱり演技の話見てみたいです！ (2019年7月15日 23時) (レス) id: 993ddb6aa8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：すばる | 作成日時：2019年5月21日 23時
