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SIDE JM
RM「……っえ、これ、」
携帯を片手にソファに座っていたナムヒョンの声は、怖いものでも見たような反応で、ワイワイした雰囲気に異質に響いた。
JN「ん?どうした?」
ジンヒョンが固まったナムヒョンの手元を覗き込む。
TH「なになに……うわ」
続けて寄っていったテヒョンまでも、画面にメデューサでも映ったかのように動かない。
JM「何ですか、何があったんです?」
三人の男でぎゅうぎゅうのソファの後ろに回って、スマホの画面に目を細める。
JM「、え、」
ツイッターのタイムラインが、今日の放送で流れたであろうAの写真でいっぱいだった。それがそれなりに多い、ぐらいの量ならプロモーションにもなってありがたいのだけど、さすがにこの数は引く。更新してもしても、Aの写真が絶えない。しかももとの写真がひとつあるのか、おんなじ顔のAが延々と続くから、ちょっと怖い。
『………うわあ、きも』
本人もそう言ってスマホを消した。
JH「ちょ、こっちもだ、NAVERも、うわ、ここも…?」
自分のスマホで検索しだしたホビヒョンも、あまりの広まりに驚いている。
TH「……これ、Aの名前が出てない」
JN「…ほんとだ、謎の美少年、って書いてある」
『え、それじゃ広告になんないじゃないですかあ』
無駄顔ー、と軽く流す本人をよそに、僕らは軽くパニックだ。
JM「え、これどうするんですか」
RM「どうす……じ、事務所?いやでも、」
JK「A、平気?」
デビューしてその日にここまで、しかも名前も知られずに拡散されるのは、確かに怖いかもしれない。ジョングクもそれを考えて声をかけたんだろうけど、Aの反応は全然違った。
『防弾少年団って顔に刺青でもすればいいのかなあ。これじゃ全然名前が売れない』
JH「いやそうじゃなくて、怖くない?大丈夫?」
『怖い…?何がですか?』
JH「いや、だって、こんなに一気に人目に晒されて…」
『アイドルだって商売なんですから、注目されてなんぼじゃないですかー、まあ多分、僕の顔が大衆ウケはいいからバズったんだろうけど、……これじゃ本当に意味ない』
唖然とした。僕だけじゃなくみんなもおんなじ顔をしてる。
Aには緊張がないのか?いや、緊張がないと言うよりもっと……違うような。
なんだろう。Aと僕には、いや、Aと他のみんなには、考え方の根本的な違いがあるような気がする。それが何かは、まだわからないけど。
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watanuki - すばるさん» まだ始まったばかりだけど、採用していただきありがとうございます!もうワクワクが止まらない笑笑 (2019年7月23日 19時) (レス) id: 398ac4b0d3 (このIDを非表示/違反報告)
すばる(プロフ) - watanukiさん» リクエストありがとうございます!女体化楽しそう....! (2019年7月22日 13時) (レス) id: 7eb248740d (このIDを非表示/違反報告)
watanuki - リクエストいいですか?主人公が女体化する内容が見てみたいです(?)。あと、このお話ものすごく楽しませてもらってます!あ、その女体化した時の身長はジミンちゃんくらいがいいです。170近く?まあ超えるくらいがいいです。よろしくお願いします! (2019年7月22日 7時) (レス) id: 398ac4b0d3 (このIDを非表示/違反報告)
すばる(プロフ) - (名前)さん» 早速ありがとうございます!演技のお話考えてみますね!! (2019年7月15日 23時) (レス) id: 345011fa2c (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - やっぱり演技の話見てみたいです! (2019年7月15日 23時) (レス) id: 993ddb6aa8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:すばる | 作成日時:2019年5月21日 23時