私の嫌いな王子達2

51話 ページ17

私は先輩の胸の中で泣き、しばらくして落ち着いた






先輩はゆっくり体を離し、私と向き合った






勝「もう、強がらなくていいんだよ」






A「.....先輩。」







勝「よく頑張ったね」







A「....私、本当は怖いんです。」







先輩は私の手を握り、静かに話を聞いてくれた







A「自信なんてない。負けたらどうしようって....」








勝「Aちゃんは十分頑張ってるよ」








A「だからこの1週間、ずっと怖くて....」







((ギュッ







佐藤先輩は私の事を抱きしめてきた







勝「もう、頑張らなくていいよ」







A「私、負けたらどうしたらいいの。もう、無理だよ....」







勝「もし、負けたとしても俺はずっとAちゃんの味方でいる」








A「私の味方....」







勝「だから、安心して！俺は裏切らないよ」







A「先輩は、どうしてそんなに優しくするの」








勝「俺にはAちゃんを守りたい理由がある。」







A「....守りたい理由？」







勝「そう、勝負が終わったらちゃんと話すから。だから今は一緒に頑張ろう」








先輩の瞳はとても真っ直ぐで揺らぐ事はなかった








勝「明日も早いし、そろそろ帰ろうか」(ニコッ







そう言い先輩は手を差し出してきた







私は先輩の手を握り返すと先輩はビックリした顔で見てきた







A「ふふ、何ですか？」







勝「あっいや、握り返してくれると思わなくて」







A「照れてるんですか？」(笑)






勝「て、照れてない！！」






A「顔真っ赤だよ？(笑)」







勝「ほら、早く行くぞ！」









この人なら信じられる気がした。








それから佐藤先輩に家まで送ってもらい私は勉強を始めた








A「絶対に負けない。」








明日の勝負、絶対に勝ってみせる

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