朝になる前に、君と踊ろう【赤】 (ページ47)

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☆ ページ47

村上さんと夢中でチーちゃんを追いかけた。

ねぇ。

もしかしてチーちゃんって。

村上「はぁはぁはぁ・・・きっつぅ・・・」

チーちゃんは駅前の公園に入ってまばらにできた人だかりの中に消えていった。

ドキドキするのは一生懸命走ったからなのか。

それも淡い期待のせいなのか。

「この世界を壊しても」

幻聴かな。

「時間は永久に流れていくから」

すばるくんの声がする。

「この世界の片隅で生まれて消える運命だから」

近づくにつれて歌声の主の姿がはっきり見えてくる。

「憧れも優越も刹那の光」

村上「おー。ええ声やなぁ」

「ここに生きている」

泣くな自分。

ずっと会いたかった人が目の前にいるんだから

ちゃんと見なきゃ。

渋谷「ありがとうございました」

ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ・・・・

拍手が終わると立ち止まってた人たちが歩き出して

私たちの前に遮るものはなかった。

村上「チー！」

村上さんが大きな声で呼ぶとチーちゃんと

チーちゃんを撫でてたすばるくんがこっちを向いた。

渋谷「チーちゃん、またな」

チーちゃんは村上さんの足にすり寄ってまた腕の中に。

A「チーちゃんありがとう」