朝になる前に、君と踊ろう【赤】 (ページ17)

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☆ ページ17

とは思っても昼間は猫だからどこにいるか分からないし

夜はバイト先知らないから会いに行くこともできないし。

うーん。

こうやって何日も猫のすばるくん探してるけど手がかりなんてひとつもない。

困った。

「あれぇ？A？」

A「あっ、章ちゃん！久しぶりー！」

安田「こっち帰ってきてたん？連絡してよぉ」

A「ごめん、ごめん。忘れてた笑」

安田「さらっと酷いこと言わんといて笑」

安田章大くん。

中高の一個上の先輩だけど好きなものとかノリが一緒で仲良くなった。

すばるくんの家でギブソンだってすぐ分かったのも章ちゃんのおかげ。

A「章ちゃん、この辺で黒猫見たことある？赤い首輪つけてる黒猫」

安田「見たことないなぁ。誰かんちの猫ちゃん？」

A「う、うん、そう。探してるんだけど全然見当たらなくて」

飼い猫とはちょっと違うけど。

安田「今暇やから一緒に探そうか？」

A「えっ！いいの？」

安田「飼い主さんはよ会いたいやろうし」

ごめん、章ちゃん。

その猫に会いたいのは私なんです。

安田「おばちゃーん！この辺で赤い首輪の黒猫ちゃん見たことあるー？」