Brilliant blue【O】 (ページ5)

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片付け終わってそーっと厨房を覗くと

「あ、やっと来た。」

「へ？」

「遅いよ。食べよ？」

手招きされて近くと、
美味しそうなお茶漬けが２つ。

２つってことは私の分だよね。

「おいしそー…」

「だしょ？」

醤油か何かに漬けられたマグロが細かく刻まれてご飯の上に乗っけられてる。

「コッチダシね。」

「あ、はい。」

かけるよーっていいながらダシをかけてくれる。

「イタダキマス」

「ドーゾ召し上がれ。」

熱々のご飯をかきこむと、
カラダに優しい味がした。

「あぁー染みるぅ～」

「ふふっ」

うんめーって自分が作ったお茶漬けを食べてる大野さんが可笑しくてついつい笑ってしまう。

「なーに？」

「いや、なんでもないです。」

「そっ？やっぱ、茶漬けはうまいねー」

「そうですね。美味しいです」

ほんとに美味しい。
温かくて、優しくて。

そういえば、久しぶりに誰かとご飯食べた気がする。

おじいちゃんは、近所の人と毎晩飲みに行っちゃうし、
他の従業員の人たちは皆家族持ち。

お母さんは、、、

「どした？悲しい顔して。」

「え？」

「目がウルウルしてる？」

「し、してません！お、美味しいなって。」

「ん？そ？」

なんだか、見透かされてるような目。
フッとそらしてご飯をかきこむ。

「慌てて食べたら、むせるよ～！」

「たいひょうふへす！」

「ふふっ。言えてないじゃん。」