現実で恋愛しないバレー大好き系女子、助けた子に裏切られました。【ハイキュー!!】

童 ページ44

……あっれれ、私は何を描こうとしたんだっけ。


描こうとしたもの→草木や可愛い可愛い子供達

今描いてるもの→二次元の自分の性癖ぶっこんだ(猫耳&制服の)男子と女子と男の娘


…あっれれ〜〜…??

……可愛いからいいや。

…あれ、入れたつもりなかったけどなんでバレーボールが…??

なんかさばると思ったわけだ。

少し汚れているボールを手で撫でて、頭上に掲げた。

太陽がそこだけ遮られ、後光が差しているようだ。



「お姉さん、隣いい？」


「ん、いいですよ」


「ありがとう!!」



トートバッグを自分の方に寄せ、男の子を座らせる。

小六あたりかな。



「……ねえ、お姉さんってさ、今ニュースで話題になってる『大沼A』でしょ？」


「正解。でもバレたらめんどくさーから周りに言うなよ童」


「童じゃないよ!!

……自分から死にたいって言ったの本当？」



首をこてんと傾げ、まだ世の中の汚れを知らないような目で見つめられる。



「…本当だよ」


「なんで??」


「……私は、バレーが好きだった。ゲームもマンガもアニメも好きだった。

でもある時、バレーがしたくなくなるような出来事が起きて、同時にゲームとかもあんまり楽しくなくなった。

それから、ふとした時に虚しくなる。

何が欲しいのか、何が嬉しいのかわからなくなった。

いつからかはわからないけど感情が一部なくなったのかもね。

そうしたらもう、世界が違って見えた。

キラキラ輝いてたのに、モノクロになった」


「楽しくなくなったの？」


「うん、そうだね。

だから、私が嫌いな人に殺してもらえるように頼んだ。

自分から死ぬのは怖い。だからだよ。最低だろ」


「………言っていいかわかんないけど、最低」


「ははっ、だべ」



小六の男の子から最低認定されました。どやぁ。



「……でも、お姉さんは目覚ましちゃったんでしょ？

だったら、生きようよ。

お姉さんが好きなマンガもまだ完結してないだろうし、ゲームもまた新しいのできるかも。

だから、何か一つの小さい物事を楽しみに一日生きてみよ？スタンプラリーみたいにさ」


「…ふっふふ、スタンプラリーか…。

その言葉のチョイス気に入った」



そんで、なんかそれ『君が飛び降りるのなら』の歌詞っぽいわ。



「…うん、生きてみるわ。

あ、童、明日もここの中庭来るか？」


「うん、来るよ？」


「じゃあ、二時頃また話そうか」



わかった!!と元気な返事をもらい、部屋に戻った。

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