現実で恋愛しないバレー大好き系女子、助けた子に裏切られました。【ハイキュー!!】

バレーできますか ページ39

A side



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ぼんやりとした視界。でも目は開けてる…ハズ。

…体動かねえ、なにこれ。

なにしてたっけ……ゲーム??いや違うな。

なんだっけ、確か神崎ちゃんと話して…あ、刺されたんだった。

…………えー、生きてんのかよ…。



「大沼さーん、入りまー…え!!せっ、先生…」



パタパタと部屋から出て行った看護師さん…かな？

わー、天井真っ白。

ってか、ここはどこの病院だ？

宮城か？東京か？どこだ？



「大沼さん、大沼さん」


「……ぁ、」



はあ!!!?待て待て待て、声出ない…!!

…待って、どれくらい寝てた？

ここは宮城？東京？どっちの病院だ？

春高は？まだやってる？どうなってる？

神崎ちゃんは？研磨は？恋李は？ルイは？

疑問が尽きない。



「ここは東京の病院で、音駒高校に近いです。

お腹とか痛みませんか？」


「だ、ぃじょぶ、で…、」



掠れとるやんけ。ちゃんと声出ない。



「無理して喋んなくて大丈夫ですよー。

えーっと…約一ヶ月眠ってましたからねー…。

リハビリとかしないとね」



…約、一ヶ月…ってーと、九月下旬…か？



「……せん、せ…バレー、できます、か」



……はは、こんな感じになってもバレーはしてえな。

先生驚いとるやん。



「……うん、ちゃんとリハビリすれば出来るよ」



それに安心した。

……取り敢えず、声とか出す練習しよう。

一ヶ月声出してないもんな。

頑張ろう。普通に喋れるようになろう。



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「あめんぼあかいな、あいうえお。

うきもにこえびもおよいでる。

かきのき、くりのき、かきくけこ」



…一時間やっただけでもうだいぶいいやん。

まだ舌ったらずな感じはするけど。

でも話せるには話せる。やったね。



「……大沼さん、警察の方々がお話聞きたいって言うんだけど、いいかな？」


「…あ、べつにいいですよ」



早速かーい。何時間か前に意識取り戻したばっかやぞ。

…手とかはまだ動かしづらいけど動くな。

足も、歩けるには歩けるけどすぐ筋肉痛になりそう。



「すみません、大沼さん。警察の者です。

私は高山、こっちは木内と言います。

どうぞ気軽に呼んでください」


「あ、はい、わかりました」


「早速ですが、刺された時の状況などを…」



本当に早速だなおい。

…あれか、結構重大な事件だから事情聴取も急いでんのか？

そんなわけないと思うけど、このスピードは異常だべ。

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