現実で恋愛しないバレー大好き系女子、助けた子に裏切られました。【ハイキュー!!】

ニュース ページ38

『……ニュースです。

森然高校のバレー部合宿中、傷害事件がありました。

被害者は意識を失う重体です。

警察は詳しいことを調べています』



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『…はい!!《この事件もうひとほりっ!!》です。

今日は、世間を騒がせているこのニュース。

バレー部の大型合宿中、マネージャーが刺された事件です』


『この事件は、被害者の遺書が出てきているんですよ』


『遺書ですか!!?傷害事件なのに…』


『ええ、内容を見てください。


【遺書。

私は死にたい。

生きる意味も大切なものもない。

だから、かつての友達に殺してもらう。

友達に罪は一切ない。刺される私が断言する。

各学校のバレー部に迷惑をかけることをお許しください。

どうか、彼女を非難しないでください。

これ以上、彼女の世間での居場所をなくさないでください。

ただ一つ心残りなのは、春高でやる彼らのバレーが見れないことだ】


ということなんですよね。

どうやら、被害者が容疑者に自らを刺してくれ、と頼んだらしいですね。

何故でしょうか。こちらを見てください』


『えぇと……これは…??』


『被害者のスマホのメモ機能です。

ここに、被害者の心の内すべてがあります。

要約すると、こうですね。


被害者は、かつてバレーをしていたんですが、中学時代にあったいざこざでバレーをやめてしまった。

それから楽しかった趣味やバレーが楽しくなくなり、生きる意味がわからなくなった。

そして、いつしか死に憧れた』


『…どうして、そうなったんですか？』


『うーん…人って、愛とかが欲しいでしょう？

被害者は、愛が全くわからず、欲しいと考えなかったそうです。

いつか裏切られるのに、と思って。

そして、愛って結構大きい力を持ってるんですよ。

それこそ、もっと生きたいって思えるほどの』


『…!!

なるほど、つまり、被害者は愛を欲しがらなかったために死に憧れるようになってしまったんですね!!』


『ええ、警察はそう見解しています。

今はただ被害者の意識が戻るのを待つばかりですね』


『そうですね。

被害者が楽しみにしていた春の高校バレーが見られるといいですね』



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【被害者の友人】


『…っ、本当に、はやく目覚ませやバカヤローって思います。

アイツ、ほんっと…目覚ましたら取り敢えず抱きしめてバカヤローって殴りたいです…』


『……はやく、好きなものの話したいです。

それで、私の料理食べて美味しいって笑って欲しいです』



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