ありがとう ページ37
No side
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「そんな事言わないでよ!!」
身長差のため、睨む、というより上目遣いになっただけだが、彼女の圧に思わず肩が跳ねた。
「好きってことはね、本当に素晴らしいこと!!
その人がいるだけで幸せだって思うの!!生きられるんだよ!!」
「…そのカタオモイが叶わなかったら、どうしようもないじゃん」
「……はあ…Aに何か語るのは諦めた」
ため息をつきながらAの襟から手を離した。
「………すっごい急だけどさ、私ね。
Aのことが大っ嫌い」
「…んんん、急なカミングアウトだけど了解」
何が了解なのか本人でもわからないらしく、言った後に首を傾げていた。
「…だから、だからね。
あの時言ってたこと、叶えてあげる」
「(ここからじゃよく見えないな…。
もう少し移動するか…？)」
カシャン、と金属質のものが地面に落ちた。
包丁のカバー。
カッターのような殺傷能力が低いものではなく、急所に刺されば確実に死ねるモノ。
彼女は歓喜した。
やっとこれで死ねる、と。
「……ふふ、ありがとう。神崎ちゃん。
…んーん、心ちゃん。
これでやっと死ねるんだね、ありがとう。
……ああ、そしたらさ、遺書だけ書かして。
私が自ら死にたくてしたんだ。誰も関係ないって。心ちゃんは協力してもらっただけ、って」
遺書がなかったら、迷惑かかっちゃうからね。
そう続けて、携帯用の紙とペンを取り出した。
簡単に言いたいことをまとめ、床に置いた。
「…ありがとう、心ちゃん。本当にありがとう。
でも大丈夫？震えてるけど」
細かく震える神崎に対して、Aは全く震えていなかった。
「…大丈夫」
「そっかそっか。
それで、やっと死ねるって時にアレだけど言うね。
私もう死ぬ理由なくなっちゃったわ。
でも殺して。お願い。
…あ、首は血沢山出て嫌だから、ここにしてくんない？
太い血管通ってるし、心臓にも比較的近いからすぐ死ねる。
痛いのも寒いのも嫌いだからさ。早い方がいい」
嬉しくて仕方がないのか、笑みをこぼしながらそう言う。
「……なんで、死にたかったの？」
「んー？……まあいいか。最期だし。
バレーに大切なことができないから。
……でも、一つ思い残したことがあるならば。
春高バレー見たかったなあ…」
そっか、と少しだけ口角を上げてAに近付いた。
ザク…ッ、
ぱた、ぽた、
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スアール - 麗夜さん» 面白い…ですと……!!?ありがとうございます!!オチは黒尾さんですね…わかりました!!考えてみます!!コメントありがとうございます!! (2018年12月22日 17時) (
レス) id: c6bafc7d26 (このIDを非表示/違反報告)
麗夜(プロフ) - むっちゃ面白いです。。。ここまで読むの気持ち的には一瞬でした笑(実際結構かかったけどw)…オチ、黒尾先輩がいいなぁ[壁|_-)ﾁﾗｯ (2018年12月22日 12時) (レス) id: f03c7f545c (このIDを非表示/違反報告)
スアール - エレナルさん» コメントありがとうございます!!更新頑張ります!!ありがとうございます!!オチは研磨ですね!!わかりました!! (2018年12月10日 20時) (レス) id: c6bafc7d26 (このIDを非表示/違反報告)
エレナル - いつも見てます！！更新頑張ってください！応援してます！自分もオチは研磨がいいかなと思います!! (2018年12月10日 20時) (レス) id: 3b8864b206 (このIDを非表示/違反報告)
スアール - 一香さん» ありがとうございます!!オチは研磨ですね、わかりました!!目標早速達成できなくてすみません...!! (2018年12月10日 19時) (レス) id: c6bafc7d26 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スアール | 作成日時：2018年12月1日 19時
