小噺。【大沼】 ページ30
？？ side
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…俺は、隣の席の大沼さんが好きだ。
いつも無表情なのにどこか儚げな表情。
友達の羽生さんや深海さんと話す時に見せる自然な笑顔。
そのギャップに惚れた。
隣の席なので、よく話しかけたりする。
相槌を打ったり、へえ、と言ってくれたり、笑顔を見せてくれたりする。
でも、それは二人に見せるような笑顔ではなくて、どこか空っぽな笑顔。
「…あのな、人って無意識に二番目を選ぶんだ。
知ってた？」
「へえ…そうなんだ」
これ以上会話が広がることなく終了。
…んんん、どうしようか。
そもそも大沼さんって何が好きなんだ？
いつもゲームしたい、とかは聞いてるけど…何系だ…？
ポケモンかモンハンかバイオハザードか牧場物語か…はっ、ギャルゲーとか!!?
…いやいや、大沼さんに限ってそれはないだろ。
んー…ゲームがわからないなら……曲？
J-popか？ボカロか？クラシックか？
…んんん…わかんね…。
でも、大沼さんは人と話すことが苦手だっつーことはわかってる。
俺と話す時も目線斜め下だし。
あと、人の頭撫でたり髪触ったりすることが好き。
少食で、頭良くて。
…あれ、俺が知ってることって割と少ない…？
んー…でも、グイグイいったらウザがられるし…。
…いっそもう、当たって砕けちまうか…？
…そうしよう、一年ずっと言わないより、言ってスッキリしたほうがいいや。
席替えする直前でいいかな。
席替えしてからだったらもう話すことなくなるだろうし。
……ああ、好きだったなあ。
.
.
「…っお、大沼さんっ!!
俺、貴方のことが好きです…!!
貴方に好きな人がいるのは知ってます…でも、
どうしても伝えられずにはいられなかった。
…あの、もしよければ、ですけど…、
席替えしてからでも少し話しかけてくれれば嬉しい、です…」
…最後のは、言うつもりなかった。
けど、なんか、願望が出た。
「っ、じゃ、じゃあこれで!!
約二ヶ月、ありがとうございました!!」
何か言われるのが怖くて、そのまま走り去った。
.
「んじゃ、席替えすんぞ〜!!」
…俺しばらく、恋できねーかもなー…。
大沼さんと同じ高校行っちまおうかな…。
…未練タラタラだ、俺。かっこわる…。
「…お、夜百合と大沼はまた隣の席か!!」
…は？
…マジか…？
「…あ、大沼さん…。
えっと、また、よろしくお願いします…」
…俺まだしばらく大沼さんのこと好きなままだ。
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スアール - うおおおお!!?えっえっえ、ありがとうございます!!!頑張ります!!コメントありがとうございます!! (2018年11月24日 20時) (
レス) id: c6bafc7d26 (このIDを非表示/違反報告)
るなポン酢(プロフ) - 此処まで一気読みしてきました。 もう目から水スプラッシュしそうな位感動しました！更新頑張ってください！ (2018年11月24日 17時) (レス) id: bc89a1b0c1 (このIDを非表示/違反報告)
スアール - 蜜柑さん» ありがとう！頑張るよ！ (2018年11月11日 20時) (レス) id: c6bafc7d26 (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑(プロフ) - 続編おめでとう！！更新頑張ってね^ ^ (2018年11月11日 20時) (レス) id: 97574853b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スアール | 作成日時：2018年11月11日 20時
