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友達になろう ページ11

恋李 side



Aは、私のヒーローだ。

小三の時、空気読めなくて感情の起伏も激しくてすっっごいめんどくさい私はクラスに馴染めずにいた。

悪い噂もいっぱい流れてて、毎日クスクス笑われてて。

その度に涙が出そうだった。

でもAは、そんな私の噂も性格も周りも全部ぶった切るような発言をした。



「…ねえ、あの…恋李だったっけ。

私と同じ趣味持ってそうだから友達になろう」


「…え、でも私、」


「ラブライブ好きなんでしょ?私もなんだ」


「私、悪いうわさ、いっぱいあって、」


「だから?私は噂とかで差別とかしたくない。

私はその人と話して自分と友達になる人を決めたいから、他の人に振り回すとか御免だ。

そもそもそんな噂流す方も流す方だ。

きっとその人達は心が貧しいんだろうな、可哀想」



すごい大声で、教室中に聞こえるように。

次の日から、笑い声もしなくなった。

友達ができた。笑えるようになった。

私は、Aに救われた。

私もいつか、AがしてくれたようにAを助けたいと思った。



.



「帰ってくんのが遅いのよこのグズ!!」



ガツンと脳が揺れた気がした。

鉄の味。痛み。でも気付かれるような場所じゃないところ。


お父さんは随分前に出て行った。

私はお父さんもお母さんも嫌いだ。

私を見捨てたお父さんが。

日頃の鬱憤を私で発散させるお母さんが。

…こんなクズ野郎に育ててもらわないといけない、幼くて無力で助けを求められない私が。

大ッ嫌いだった。



そんな私に打ち込む何かをくれたのはA。

バレーを教えてくれた。

セッターの喜びを教えてくれた。

私は何かをアレンジしてそれに挑戦するってことが怖かったから、とにかく基礎を練習した。

教科書通りに。何回も読んで、お手本通りに。



バレーや二次元、マンガやAやルイ。

それらがあっても、私は今の生活に耐えるのが辛かった。

家に帰るのが嫌で、最終下校時刻ギリギリまで残って、それから遠回りもして、公園でブランコに乗って駄弁ったりして。

いつもより殴られる回数は増えるけど、親と居られる時間は少なくなるから。

そこそこ頭いい成績を出せばその日はお母さんは優しくしてくれる。

なんでお母さんが私を殴るのか、冷たくするのか、わかんない。

私のせいなのか、日頃の鬱憤の所為か。

その時の私には全くわかんなくて、私のせいだとずっと思い込んでいた。

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スアール - うおおおお!!?えっえっえ、ありがとうございます!!!頑張ります!!コメントありがとうございます!! (2018年11月24日 20時) (レス) id: c6bafc7d26 (このIDを非表示/違反報告)
るなポン酢(プロフ) - 此処まで一気読みしてきました。 もう目から水スプラッシュしそうな位感動しました!更新頑張ってください! (2018年11月24日 17時) (レス) id: bc89a1b0c1 (このIDを非表示/違反報告)
スアール - 蜜柑さん» ありがとう!頑張るよ! (2018年11月11日 20時) (レス) id: c6bafc7d26 (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑(プロフ) - 続編おめでとう!!更新頑張ってね^ ^ (2018年11月11日 20時) (レス) id: 97574853b7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:スアール | 作成日時:2018年11月11日 20時

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