Colourful Days 【INHPB】 (ページ7)

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「今日は、いっぱい跡つけてほしい。」

そう言うと、俺を組み敷いているよく知った男は、可愛らしい顔を男臭い顔に変えて微笑んだ。

「跡つけるの、嫌がってたのに。
いいの？」

「うん。……はやく、ちばくん、」

「雄大って呼んで。」

いわゆる、セフレってやつ。
千葉くんは俺の気持ちを知っていて、俺は千葉くんの裏の顔を知っている。

「しつれんしたの？」

「今更だね。ひどいよ、ちばくん……っん、」

乾いた笑みを浮かべる千葉くんは、他にもたくさんの人と関係を持っている。
俺だけじゃない。
それが、好きな人と向き合うことを恐れて、他の人に逃げてしまう自分の愚かさを、軽減してくれる気がした。

気持ちいいことは、すき。
だからこの行為も、悪い事じゃない、たぶん。

だから、俺は悪くなくて、ただ、こんな風に生まれてきてしまっただけで、悪い人なんて誰もいない。

ただ、何かを恨まなきゃ、やっていけないから。

俺は、自分の性別を恨んで。
自分の性格を恨んで。
好きな人に当たり前に愛されることを当たり前にしてる人たちを恨んで。

それこそ、死にそうなくらい好きな人を、死にそうなくらい恨んで。

「ん、ぁ……んんっ……すき、」

届きもしない本音を、別の人につぶやくんだ。