犬とわんこの攻防戦 (tkar*in) ページ1
side:H.Y
傍から見てもすごいと思う。
え、なにが?って?
ゴールデンレトリバーとチワワの牽制のし合いが。
「ごめんいのちゃん、誘ってくれたのは嬉しいんだけど、おれ高木とご飯行くんだ!」
字面で見れば大ちゃんがいのちゃんのお誘いを申し訳なさそうに断ってるようにしか思えない。
でもほら、この状況見てみろよ。
高木と大ちゃん。
かっこ2人ともいのちゃんのことが恋愛感情で好き、かっことじる。
今日は大ちゃんだったけど、毎度毎度、いのちゃんのご飯をことごとく断っていく2人。
理由は、高木なら、有岡くんとメシ行ってくる。
大ちゃんなら、高木とご飯行く。
2人が仲がいいわけじゃない。むしろ、お互いの感情のせいで、いのちゃんのことに対しては犬猿の仲と言ってもいい。両方とも犬だけど。
「またぁ?俺さ、ここ2週間ずっと断られてる気がするんだけど!」
ぷんすかぷん、いのちゃんが頬をふくらませて楽屋を出ていこうとして、知念が華麗にいのちゃんをご飯に誘って2人は去っていった。
2人がいのちゃんの誘いを断るのにはきちーんとした理由がある。
なぜか?
それは、抜けがけ防止のため。
もともと大ちゃんと仲が良かったいのちゃんは、最近高木とも仲良くなって。
しかも結構な博愛主義なもんだから、この人とどこかへ行ったら次この人と、ってなるタイプの人なのいのちゃんは。
だから、仮に大ちゃんが誘われたとして、その誘いに乗れば次間違いなくいのちゃんは高木とご飯に行く。
断れば、そのお誘いの矢は高木に向けられる。
高木の場合は……まあ言わなくてもわかるでしょ。
え?
なんで俺がこんな詳しく知ってるかって?
「「光くん!」」
大ちゃんと高木、そして俺の3人。
次は3人で仕事だから、楽屋はそのまま、俺らだけになって。
「どーしよいのちゃんに嫌われちゃったかな!?それもこれも高木がいのちゃんと仲良くなるから!!」
「はぁ!?俺悪くねぇし!
好きなやつと仲良くなって何が悪いんだよ!」
「「光くん、どう思う!?」」
なぜかというと、それは俺がこの2人のとてもとても面倒くさい恋愛相談にのっているからである。
これすごい時間のムダ。てかそんな肩もたれてがくんがくん揺さぶられたら返せる言葉も返せないから。
「勝手にやってろ犬っころ!」
叫ぶとぴしりと固まって、こそこそと移動して、部屋の端っこでなんかいじいじしはじめた。
あー面倒くさい。勝手にやってろまじで。
***
A.Y.T.ですね〜♡
182人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:酢雨 | 作成日時:2017年6月27日 20時