好きとかなんて言わないで (yb×in)

. ページ6

ぬちゅり、とどえろい音が教室に響く。

気がついたら俺は山田のことを受け入れてて、気がついたら山田としてた。
言い訳にもならないかもだけど、本当に、気がついたら、なの。


「っあ〜………、は、ぁう、」


山田は、いつもさっさと終わらせる薮と違って、焦らすくらい優しく、ゆっくり、俺のことを気持ちよくしてくれていた。
やっとはいった今も、動きたくてたまらないはずなのに、ゆっくり、俺の息が整うのを待ってくれていて。


「声、出して……いっぱい聞かせて……？」


いつもの癖で口にやっていた手を退けられて、優しくキスされる。


「んぁっ……！あ、やぁ…あ、ああ……！」

「声出すと気持ちいいでしょ……？
かわいいね、けい……」

「ひぁっ…あ、やまらぁっ……ぁう、」


声出すと気持ちいいし、
名前呼ばれると、こんなに満たされるんだ。
知らなかった。


「うぁあ……あ、も、っとぉ、うごいて……もっと、めちゃくちゃに、してぇ……」


吐息を漏らしながらそう言うと、山田は色っぽい顔で微笑んで、俺のこと、その文字の通りぐちゃぐちゃ、とろとろにした。

粘着質な水音と、俺の声と、山田の吐息。


「っは……集中、して……？」


山田に唇を重ねられると、もう何も聞こえなくなった。

.→←.

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す