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拾*共闘 ページ10

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「…っ、そういうことね、」



Aちゃんの手を借りて立ち上がってから、
不可視の血鬼術での攻撃だということに気が付くまで、そう時間はかからなかった。


苦虫を噛み潰したような顔をして刀を握る様子を見ると、自分にしか見えない術を使う相手をどうやって"俺と"倒すか考えているらしかった。


ごめんね、俺には見えなくて。足手まといで。
普通は見えないもので、彼女が特殊なのは分かるけど、心中謝らずにはいられなかった。



「俺、血鬼術は見えないけど、音は聞こえるから。」



任せて、なんて発した声も、今柄を握る手も震えててさ、本当に情けないと思うよ。
でも今回は、気絶せずに、戦ってみたいんだ。


震えを、恐怖を押さえつけるように、強く柄を握り直す。



「…それじゃあ、善逸くんはその茂みにいる鬼を、お願い」



私はもう一体を倒す、と云ったAちゃんの声を合図にする。


彼女は敵の位置関係を把握するため上空に飛び、その勢いで塵旋風ができる。
俺は素早く、間合いを詰めるべく、型を構えたまま音を頼りに踏み切る。


間合いを詰めた鬼にも、どうやら避けられたらしい。音の発生源が移動したのがわかる。


そして、さっきから聞こえる、長い爪で硝子をような耳障りな音は、たぶん血鬼術の音だろう。


聴覚を研ぎ澄ませた今なら、どこから放たれているものなのかがよく分かる。



「……そこだ」



斬撃と、刀身から手に伝う感覚。
それらと共に現れたのは、今しがた切り落とした鬼の右腕と、それを失った鬼だった。

拾壱*決着→←玖*六感



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チュン逸 - 善逸症候群 (2020年3月17日 9時) (レス) id: 561c6ca45d (このIDを非表示/違反報告)
すぅ。(プロフ) - 陽雨さん» 続きが気になるなんて…ありがとうございます!更新頑張ります! (2019年12月14日 7時) (レス) id: ff4b7f13ec (このIDを非表示/違反報告)
陽雨 - え、、。やばっ!めっちゃ鳥肌たちました。続きが気になる…。更新楽しみにしてます。 (2019年12月13日 19時) (レス) id: 60ccd0f591 (このIDを非表示/違反報告)
すぅ。(プロフ) - Ecarlateさん» ん"ん"んめっちゃ嬉しいですありがとうございます!頑張ります!! (2019年12月10日 18時) (レス) id: ff4b7f13ec (このIDを非表示/違反報告)
Ecarlate - ン"ッ"好きッ!(唐突) 更新頑張ってくださいッ!! (2019年12月9日 19時) (レス) id: 08db41b2fa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:すぅ。 | 作成日時:2019年11月5日 0時

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