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陸*睡蓮 ページ6

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あれから数日が経って。


あの不思議な約束事をしてからも、特にこれといって変わったことはなかった。


強いて云うなら、少し善逸くんとの距離が近くなったくらい。
それはもう、物理的にも、心理的にも。


あの日から
"夜は、今日から一緒に寝ること"
っていう約束が提示されて。


いつもよりも近くから聞こえる心音に、少し鼓動が騒がしくなって。
紅潮してるであろう顔を、反対側を向いて隠したところで、うるさい程強く拍を打つこの音は、きっと善逸くんには聞こえてる。


彼は本当に、亭主関白じみたことは一切しなくて、危惧していた事態__例えば使いっ走りにされるような__は、完全に杞憂であったことに、心から安堵していた。


無論、彼がそんなことをするだなんて信じてはいなかったよ?


でも、あのとき少し、いつもの善逸くんとは違う空気がしたの。それが、少し、ほんの少しだけ、怖かった。


冷たくて、鋭い。それはすぐに何事もなかったように消えて、温かい包み込むような空気に戻ったけれど。


ううん、もういいの。
だって、今私の隣にいるのは、いつも通りの善逸くん。


倖せ、だなぁ。


"絶対に倖せにするよ"


そういった彼が飛びっきりの笑顔で、白詰草の花冠を頭に乗せてくれた日を、思い出さない日はない。



「ねぇ、善逸くん。私ね、倖せだよ」



「うぃっひひ、俺も」



笑うと下がる眉も、特徴的な笑い方も、貴方の全部が大好き。


こんな日々が、ずっと続けばいいのにな。
明日も、明後日も、もっともっと先まで。




ふと捉えた目線の先には、
碧く澄んだ池で、睡蓮がほの赤く浮かんでいた。

漆*任務→←伍*嫉妬



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チュン逸 - 善逸症候群 (2020年3月17日 9時) (レス) id: 561c6ca45d (このIDを非表示/違反報告)
すぅ。(プロフ) - 陽雨さん» 続きが気になるなんて…ありがとうございます!更新頑張ります! (2019年12月14日 7時) (レス) id: ff4b7f13ec (このIDを非表示/違反報告)
陽雨 - え、、。やばっ!めっちゃ鳥肌たちました。続きが気になる…。更新楽しみにしてます。 (2019年12月13日 19時) (レス) id: 60ccd0f591 (このIDを非表示/違反報告)
すぅ。(プロフ) - Ecarlateさん» ん"ん"んめっちゃ嬉しいですありがとうございます!頑張ります!! (2019年12月10日 18時) (レス) id: ff4b7f13ec (このIDを非表示/違反報告)
Ecarlate - ン"ッ"好きッ!(唐突) 更新頑張ってくださいッ!! (2019年12月9日 19時) (レス) id: 08db41b2fa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:すぅ。 | 作成日時:2019年11月5日 0時

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