ハッキング26 ページ27
Aside
『お久しぶりです、赤井さん。』
目の前に立つ彼へと、挨拶を投げかける。
赤「ああ、久しぶりだな。ところで、お前はいつから公安の専属になったんだ?」
『別に専属じゃありません。依頼があれば、情報提供しますよ?』
まぁ、その場合は降谷さんに怒られることを覚悟しなければならないが。
赤「ホォー。では、彼と一緒にいたのも依頼でか?」
彼、というのは降谷さんの事だろう。相変わらず痛いところを真顔で突いてくる。
『・・・彼とは、それ以上の関係ですから。特別ですよ、と、く、べ、つ。』
わざと有無を言わさないように強く言う。追求されるのは面倒だし、余り好きじゃない。
赤「・・・そうか。おめでとう、幸運を祈ろう。」
目を伏せて発せられたその言葉は、あまりにも弱々しくて。―彼女のことを、宮野明美さんのことを思い出しているのだと、すぐに分かった。
長いような、短いような不思議な沈黙は、赤井さんの言葉で途切れた。
赤「さて、俺は失礼するよ。降谷君にこう伝えてくれ。・・・手を引くつもりはないと。」
『・・・了解です。ではまた、お元気で。』
彼にバカ正直にこのことを伝えたら、それこそ私の人生は終わりだ。そんなこと、赤井さんも分かってる。それでも口に出して、私に伝えた理由。それは、
『・・・後悔しないでくださいね、赤井さん。』
走り去っていくマスタングを見つめながら怪しげに笑みを浮かべ、静かに、けれど確かに叩きつけられた挑戦状に、一人闘志を燃やしていた。
その後、私が居ない事に気付いて戻ってきた降谷さんにこっぴどく怒られるのだが、その時の自分は知る由も無かった。
245人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
てふてふ(プロフ) - わー、すみません。ありがとうございます! (2019年7月18日 20時) (レス) id: dcfdec1ad5 (このIDを非表示/違反報告)
葉月 - 超記憶能力ではなく、瞬間記憶能力ですよー (2019年7月18日 16時) (レス) id: 805b324c62 (このIDを非表示/違反報告)
ぷぅ(プロフ) - いえいえ、訂正ありがとうございます(*^-^*)この作品大好きなのでこれからも楽しみにしてますね(*^_^*) (2019年5月29日 0時) (レス) id: b4f5c0261e (このIDを非表示/違反報告)
てふてふ(プロフ) - まじですか!すいません、そのとこだけ書き直させて頂きます!すいません! (2019年5月27日 19時) (レス) id: dcfdec1ad5 (このIDを非表示/違反報告)
ぷぅ(プロフ) - 蘭達が通ってるのは帝丹高校で間違いないんですけど、蘭達は17歳なので3年生ではなく2年生ですよ(´∀`) (2019年5月27日 13時) (レス) id: b4f5c0261e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:てふてふ | 作成日時:2019年3月28日 21時