19話 ページ21
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アルバーンと話していると遠い道のりもあっという間で。もうすぐそこにはアパートが見えた。
楽しかったな…と感慨に浸っていれば、ぽつぽつと雫が身体を濡らし、辺りが色を変えていく。
雨が降ってきたのだ。もうアパートは目の前だというのに。
『雨…降ってきちゃった…！』
「Nooo!! ぬいぐるみが濡れちゃうよ…!! Let's run!!!!」
『run！？！！っわ！』
アルバーンに手を引かれ、雨の中を駆け出す。
よくその大荷物で走れるなあ…と思いつつも、雨の中キラキラとした笑顔で走るアルバーンに胸が小さく音を立てた。
こんなかっこいい人に雨の中手を引かれ走るなんて、少女漫画みたいだ。
現実離れした光景に頭が落ち着かないまま、気づけばアパートの屋根の下だった。
「A!大丈夫……?いきなり走ってごめん……！」
『全然大丈夫だよ、アルバーンのおかげで助かっちゃった……ありがとう！』
「へへ…!」
あんなにも速く走ったというのにアルバーンは一切息切れをしていない。
それどころか少しだけ濡れた私の髪まで整えてくれた。
私もお礼しなくちゃ…と使っていない綺麗なハンカチを取り出して、アルバーンの濡れた頬を優しく拭う。
アルバーンは私よりも背が高いため、少し背伸びをしなければならない。
驚きつつ、されるがままのアルバーンが愛らしい。
『これで……大丈夫かな、』
「A〜!!Thank youuuuu!!! どうしよう、抱き締めたくなっちゃた…!!」
『抱き……？！』
「でも荷物が……」
『き、気持ちだけで嬉しいよ…！！濡れちゃったし、風邪ひいたら大変だから部屋入ろっか……！』
思わぬ発言に脳がパンクしそうだ。
「うん…!!…またね!」
『またね……！』
扉の閉まる音と共に得体の知れない緊張がほっと解ける。
次はいつ会えるだろうか、それだけで明日からの憂鬱な学校も頑張れそうだ。
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ラッキーアイテム
おにぎり
ラッキーカラー
オレンジ
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如月楓(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです! 更新頑張ってください! 応援してます❗ (2022年11月10日 16時) (
レス) @page22 id: ad808662e3 (このIDを非表示/違反報告)
す(プロフ) - 清掃員Cさん» コメントありがとうございます〜！そう言って頂けて嬉しいです！！是非これからも読んで頂けると幸いです！ (2022年9月14日 23時) (レス) @page12 id: 78ecc53219 (このIDを非表示/違反報告)
清掃員C(プロフ) - 更新たのしみにしてます。 (2022年9月14日 3時) (レス) @page10 id: 1f64b1c9bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：す | 作成日時：2022年9月7日 16時
