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センラ先輩は、ふーふー、と息を吹き掛けてから蓮華を向ける。
さっきよりマシと言えばマシだけど、やっぱり熱い。って言うか、センラ先輩は大事な“アレ”を忘れているではないか！けしからん！！
『“あーん♡”とか言ってくれないんですね』
「しょうもないこと言えるくらいには元気なんやなぁ…」
センラ先輩は、そう言いながら溜め息を吐き、わざとらしい笑みを浮かべながら続けて言う。
「...次、しょうもないこと言うたら、この粥全部口に流し込むぞ」
『すみませんでしたっ！！』
あの声のトーンはマジだった。殺される。センラ先輩は病人だからと言って許してくれるタイプではなかった。
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食欲がないとか思っていた割に、しっかり完食している自分に笑う。
『ごちそうさま、でした』
「じゃあ片してくるわ。Aは着替えたりしとき。汗かいとるやろ？」
そう言い、センラ先輩はタオルと新しい冷えピタを渡してくれた。何から何まで…スパダリか。
センラ先輩が部屋から出て行ったので、着替えたり冷えピタを貼り変えることにした。
かなり汗をかいていて気持ち悪いから、本当はシャワーを浴びたいんだけど、その体力がない。
でも確か、汗をかいているのは体温が上昇していて良いことらしい。早く治るといいな…。
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トントン、と控えめなノックの音がする。
『どうぞ、』
と声を出して、喉の渇きがマシになっていることに改めて気付く。咳も出ない。朝のような倒れそうな感じや頭痛もない。センラ先輩のおかげかも。
部屋に入って来たセンラ先輩は、手に薬を持っていた。
「これ飲んで、今日はゆっくり眠り。明日も会社休むって上司には連絡しとくから」
人手が足りないのも困るけど、人に風邪を移すのも迷惑だよね。明日は熱がなくなっていても安静にしておこう。
『なにからなにまで、ありがとうございます』
そう言い、薬を飲み干す。う゛っ…ま゛っす゛。今のご時世の薬にしては珍しいくらい苦い。良薬口に苦し。
私が薬を飲み終わるとセンラ先輩は、よっこらしょ、と立ち上がった。
「ん。やったら俺は帰るわ...って、なんちゅう顔しとんの」
えっ？そんなに変な顔してたかな？と思い、ぺたぺたと顔を触る。
「そんな捨てられる犬みたいな顔せんといてや。…眠れるまで子守唄歌ったるから。な？」
その言葉と共に、一定のリズムで私の寝ている布団を軽く、とんとんと叩くセンラ先輩。
不思議と安心する。
今夜はいい夢が見られるような気がした。
終わり
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わたぐもちゃん@推しが尊い連盟(プロフ) - るろぉぉうぉうわ？！！((凄いなぁ…センラさんカッコイイしセンラさんらしさが出ていて素敵です！やっぱり見ておいてよかったと思ってるバカです(( (2020年3月24日 22時) (
レス) id: f4327bfb3f (このIDを非表示/違反報告)
刺身(プロフ) - すーさん» はい！応援してます！ (2020年3月18日 6時) (レス) id: effb00d62f (このIDを非表示/違反報告)
すー(プロフ) - 刺身さん» お気に召したようで何よりです！！個人的には毒舌の時の方が多い気がしますwそのThe 京都人な感じも、お話に活かしていけるように頑張ります！ (2020年3月17日 22時) (レス) id: a451fa3878 (このIDを非表示/違反報告)
刺身(プロフ) - すーさん» お返事ありがとうございます！スパダリセンラさん大好きです(( 時々配信とかでの毒舌っぷりも沸いてます( (2020年3月16日 20時) (レス) id: effb00d62f (このIDを非表示/違反報告)
すー(プロフ) - 刺身さん» コメントありがとうございます！！センラさんは配信などでも社会人らしさが見えるところがあり、それをこのお話では盛り込みたいと思って書いたので、このセンラさんはスパダリです() (2020年3月16日 20時) (レス) id: a451fa3878 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すー | 作成日時：2020年3月10日 12時
