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side:J
「はよねーや」
とびきりのええ声で言ってやった。
すると莉犬はきょとん、としてからふにゃりと笑った。
「じぇるく!」
「なんやあ?」
「あたまなでなでしてえ」
…は?
頭なでなで?
なんで今日こんな可愛いん?
とりあえず莉犬の頭を優しく撫でる。
「へへ…んう、ふへ…」
嬉しそうに笑う莉犬。
かわいい…
しばらく撫でてるとすぅ…と眠ってしまった。
「ちょ、ちょちょちょ、集合!」
莉犬が寝たのを確認するとなーくんが集合をかけた。
「莉犬くんの件です!可愛すぎるんですがどういうことでしょうか!」
「ほんと心撃ち抜かれたんだけど…」
「お熱あるからですかね…?」
みんな顔がデレデレ。
みんな莉犬にゾッコンって感じやな。
「てことは熱下がったらいつもの莉犬?」
「ん〜…熱が下がってほしい気持ちがあるけど、下がってほしくない気持ちもある…」
なーくんの複雑な気持ち、たぶんみんな一緒や…
「んう……わぅん…」
「莉犬くんが鳴いた…」
「鳴いたなあ…」
莉犬が寝言でわんって言った。
その鳴き声にみんな悶えた。
可愛すぎる…
それから莉犬はしばらくぐっすり眠り頬の赤みが薄くなってきた。
side:R
「んん…あれ…」
「あ、莉犬くんおはよ」
ぼんやりと目を覚ますと外は暗かった。
どのぐらい寝てたんだろう…
「おはよ…」
「体調どう?」
「体調?あー…ちょいダルいくらいかな」
「…そ、そっか」
あれ?なんかなーくん顔がひきつってない?
みんなもなんか苦笑いなんだけど。
俺、体調良くならないほうが良かった感じ?
「り、莉犬?」
「なにるぅとくん」
「あ…んーん、なんでも…」
んー??
なんだなんだ???
と思ったらさとちゃんが抱きついてきた。
「うおっ、なに、キモッ」
「あ…おけおけ。おかえり、莉犬」
「…は?…ただいま?」
なんなんだ…
体調が完全に良くなってからなーくんから俺が熱を出してからのことを聞いた。
「はあ!?俺がベタベタに甘えてたあ!?」
「可愛かったんだよー?なあく!って…」
「そうそう!ころちゃ〜!って…」
待って…
黒歴史なんだけど…
「莉犬、いつでも甘えてきていいんだぜ?」
「きも…」
まあでもみんなにはたくさん甘えてるつもりだよ?
だって…
みんなのこと…
「大好きだから…甘えたんだもん…」
ぼそりと小さな声でつぶやいた。
Fin.
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るん。(プロフ) - ゆい(*´꒳`*)さん» ありがとうございます!今はpixivをメインに書かせてもらってます! (2022年1月25日 20時) (レス) id: 9f109c1542 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(*´꒳`*) - 一年以上経ってるけど…!リピーターさせてもらってます!この作品すごい好き! (2022年1月23日 20時) (レス) @page43 id: 08a4ffc0b2 (このIDを非表示/違反報告)
るん。(プロフ) - 花桃さん» ありがとうございます(^^)pixivの方もありがとうございます(^^) (2021年1月23日 10時) (レス) id: 4e182eeb85 (このIDを非表示/違反報告)
花桃(プロフ) - 好きです(?)胃腸炎?らしきもののさとみくんの話最高でした!Pixivもこっそり見せてもらってますp_-) (2021年1月22日 22時) (レス) id: b10bdec2cb (このIDを非表示/違反報告)
るん。(プロフ) - さくらんぼさん» pixivの方もありがとうございます!わかりました!(^^) (2021年1月19日 11時) (レス) id: 4e182eeb85 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:るん。 | 作者ホームページ:https://www.pixiv.net/users/7219287
作成日時:2021年1月2日 0時