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「るぅとくん、ちょっといい?」
「?はい」
莉犬ところちゃんが家を出たあと、なーくんになーくんの部屋に呼ばれた。
「今日は一日お休み?」
「はい、お休みです」
「そっか。あの…さとみくんも今日お休みなんだけど、ちょっとだけ不安定だから…そのぉ…」
「様子見ておけってことですね」
「まあそんなとこ。ごめんね?なんかあったら連絡してきていいから」
「わかりました」
そして話を終えてリビングに戻った。
不安定…か…
きっとぼくには甘えてこないだろうな。
いつも通り、自然に関わろう。
「じゃあ俺たちそろそろ行くね?」
「…なあくん…ジェル…」
「大丈夫、るぅとくんもいるから!」
なーくんとジェルくんも行く時間になり玄関でさとみくんと一緒にお見送りをしに来た。
なるほど。
すごく不安そうだし寂しそう。
いつもはサラッとしてるのに珍しいな…
そしてなーくんとジェルくんは家を出ていった。
さ、頑張るぞ。
「さとみくん、リビングで一緒にゲームでもしましょ?」
「…うん」
呆然と立ち尽くすさとみくんの手を握って優しく声をかける。
さとみくんは不安そうだけどそれをぼくに見せないように強がってる感じ。
リビングに戻り、ソファーに座る。
「なにやりますか?さとみくんの好きなゲームでいいですよ?」
「えっと…これ…」
「ふふ、いいですよ。やりましょうか」
さとみくんの好きなレーシングゲーム。
不安そうな顔で始めたけどやっぱりゲームを始めると負けず嫌いですぐににこにこし始めた。
ふふ、かわいいな…
このまま不安な気持ちがなくなればいいな…
もぞもぞ…
「ん、んう…」
もぞ…もぞ…
「ぅ…んう…」
ゲームを始めて30分くらいたった。
ゲームの上手さは相変わらずなんだけど、さっきからずーっともぞもぞしたり唸ったりしてる。
しかもちょっとだけ泣きそうな顔…
聞いてもいいのかな…?
「さとみくん…?」
「な、なに?」
「どうかした…?」
「いや?なんでもない」
「…そっか」
やっぱりぼくには言えないよね。
どうしよう…
「ちょっとぼくトイレ行ってきますね?」
「あ…うん」
トイレに行きながら考える。
なーくんとジェルくんがいないから不安?
ゲームが面白くない?
ぼくに気を遣ってて無理してる?
んー…考えてもわからない…
はあ…朝からトイレに行ってなかったからスッキリしたな…
あれ…?
さとみくん、トイレ行ってたっけ…?
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るん。(プロフ) - ゆい(*´꒳`*)さん» ありがとうございます!今はpixivをメインに書かせてもらってます! (2022年1月25日 20時) (レス) id: 9f109c1542 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(*´꒳`*) - 一年以上経ってるけど…!リピーターさせてもらってます!この作品すごい好き! (2022年1月23日 20時) (レス) @page43 id: 08a4ffc0b2 (このIDを非表示/違反報告)
るん。(プロフ) - 花桃さん» ありがとうございます(^^)pixivの方もありがとうございます(^^) (2021年1月23日 10時) (レス) id: 4e182eeb85 (このIDを非表示/違反報告)
花桃(プロフ) - 好きです(?)胃腸炎?らしきもののさとみくんの話最高でした!Pixivもこっそり見せてもらってますp_-) (2021年1月22日 22時) (レス) id: b10bdec2cb (このIDを非表示/違反報告)
るん。(プロフ) - さくらんぼさん» pixivの方もありがとうございます!わかりました!(^^) (2021年1月19日 11時) (レス) id: 4e182eeb85 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:るん。 | 作者ホームページ:https://www.pixiv.net/users/7219287
作成日時:2021年1月2日 0時