友達の友達は友達なのか(青)

■ ページ34

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佐「なぁ」

『なに』

佐「早歩きが過ぎるんだが？」

『え、あ、まじで…ごめん』

佐「心ここにあらずかよ」





熱なんか一日で引いてしまって、翌日には登校。

軽く咳は出るので一応マスクはしてきました。


そして、朝に様子を見に来た大介と共に学校へ向かってるわけなのですが。





佐「昨日なんかあった？」

『べっべつに？なんのことやら？』

佐「なにかあったろーわかるぞ俺様は」

『ないってば』

佐「翔太、帰りソワソワしてたから告られた？」

『な…！』

佐「はっはー！焦んな焦んな」

『………むかつく』





渡辺君の名前を聞くとドキドキする。

今までもドキドキすることはあったけど、今日は一段とドキドキ度が違う気がするんです。


理由はあのプロフィール帳。

空白なんてなく、一つ一つしっかりと記入されていた。

そして、頭にこびり付いて離れない項目があったけど、あまり考えないようにすることに決めたんです。










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教室に入るとすぐ、休んでる間にノートをとってくれていたクラスメイトにお礼を伝えた。

他愛のない会話ができて少し嬉しい。

自分の席に座ると、前の席の椅子にドカッと座る人物が。





渡「おはよ」

『どわっ！お、おはようございま、す』

渡「ふは！いいかげん慣れて下さい」

『…慣れません』

渡「ていうかさ、見た？」

『……………なにをですか』

渡「いや、わかんじゃん」

『わかりませんが』

渡「なにそれ。いつもの仕返し？」

『……だとしたら、どうしますか』





心の臓が飛び出てやしないかい？私。

ガヤガヤしてる教室内でなにを言ってるの？私。

すると、渡辺君はどこか照れた仕草を見せた。





渡「だから…成長してんじゃねーよ」

『もしかして、照れてますか…？』

渡「ちげーし」





下唇出てますよ、渡辺君。





渡「…………つーか、なんでなんも連絡してこないの」

『そ、れは』





タイミング良く朝のHRが始まるチャイムが鳴り、どこか納得のいってない渡辺君が自分の席へ戻った。


渡辺君問い掛けで、頭にこびり付いて離れない項目を思い出してしまった。

最後に一言の項目に書いていた、LINEのIDを。









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