友達の友達は友達なのか(青)

■ ページ18

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『ふぅ………』





「うん。まじで好き」と照れ臭そうな渡辺君の顔をはっきり見たかった気もするし、見なくて良かった気もする。


あの後、保険医の先生が保健室に戻ってきたところで、





渡「じゃあ俺、帰ります」





そそくさと保健室を出ていった彼。


わりと早めにお母さんも迎えに来てくれて、整形外科に行き、念の為と痛み止めを処方された。

その足で新しい眼鏡を作りに行ったのだけど、





母「コンタクトデビューしよっか」





その一言が発せられた理由は、新しい眼鏡が出来上がるまで一週間位時間がかかるから。


そして、





佐「いや〜Aママのからあげ最っ高」

『いやなんでいんのよ』





コンタクトを毛嫌いしていた私に隠れて、大介が前々から「コンタクトにしなよー」とママにゴリ押ししていたから。

私は気付いていたぞ、その事実。





佐「コンタクトデビュー見に来たんじゃん」

『新しい眼鏡ができるまでだし…』

佐「とか言ってさぁ、お家だけメガネちゃんになんだろ」

『なにそれ。っていうか唐揚げ食べ過ぎ！』

母「大介君、たんとお食べ」

佐「あざーっす！」

『はぁ…』





が、一時間前の出来事。

嵐の様に我が家に来て、嵐の様に去っていった大介。


帰り間際、





佐「明日コンタクトで登校するんだぞ？」

『えぇぇ、無理』

佐「だぁぁいじょぶ！可愛い可愛い」

『はいはい。ありがと』

佐「ガチなんだけどーねー」

『はいはい。おやすみ』





背中を強めに押して大介を玄関から見送った。





『ふぅ………』




そして、現在。

にしても、憂鬱すぎる。

こんなボッチの？モブの？陰キャの？コンタクトデビュー？





『……………やだな』





あんな醜態見せた後のコンタクトデビューは、緊張しすぎる。





もうどうにかなれ！と、その日は早めに就寝した。









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